確定給付企業年金法

確定給付企業年金法は、少子高齢化の進展、産業構造の変化等の社会経済情勢の変化にかんがみ、事業主が従業員と給付の内容を約高齢期において従業員その内容に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定給付企業年金について必要な事項を定め、国民高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援し、もって公的年金の給付と相まって国民生活の安定福祉の向上に寄与することを目的とする。(法1条)

 
目 次
  1. 老齢給付金
  2. 掛金の負担

老齢給付金

 

老齢給付金は、加入者または加入者であった者が、規約で定める老齢給付金を受けるための要件を満たすこととなったときに、その者に支給するものとする。(法36条1項)

 

老齢給付金については、次の通り規定されている。(法36条、法37条1項、法38条、法39条、法40条)

1 規約において、20年を超える加入者期間を老齢給付金の給付を受けるための要件として定めてはならない
2 原則として、60歳以上70歳以下の規約で定める年齢に達したときに支給するものであること。 
3 規約で定めがあるときは、50歳以上退職時即時支給することもできる。
4 年金としての支給が原則であるが、規約でその全部または一部を一時金として支給することもできる。
5 規約の定めるところにより、老齢給付金支給の繰下げの申出をすることができる。
6 老齢給付金の受給権者が、障害給付金を支給されたときは、老齢給付金の額の全部または一部につき、支給を停止することができる。
7
  1. 死亡したとき
  2. 支給期間が終了したとき
  3. 全部を一時金として支給されたとき、に失権する。
  • 確定拠出年金法における老齢給付金通算加入者等期間に応じて、「60歳以上75歳未満ですから注意

 

老齢給付金は、

  1. 死亡したとき
  2. 支給期間が終了したとき
  3. 全部を一時金として支給されたときに失権します

その全部を一時金として支給されたときにおいても失権します。受給権者が死亡したときにのみ失権をする老齢基礎年金や老齢厚生年金と混同しないように

 

 

老齢給付金

項目 内容
支給要件 規約で定める老齢給付金の要件を満たすこと
※加入期間を20年超とすることはできない
支給の方法 年金(規約により一時金として支給することも可能)
支給開始 原則:60歳以上70歳以下の規約で定める年齢に達したとき
例外:規約で定めがある場合、50歳以上の退職時に即時支給可
支給停止 障害給付金が支給された場合、老齢給付金の全部または一部を停止できる
失権 ① 死亡したとき
② 支給期間が終了したとき
③ 全部を一時金として支給されたとき

ポイント整理

  • 加入期間要件は20年を超えて設定できない

  • 原則60歳から支給

  • 退職時50歳以上で即時支給可能(規約による)

  • 障害給付金との調整あり

 


ポイント整理

確定拠出年金(DC)

  • 「資産がなくなる」ことが失権事由

  • 障害給付金へ切替で失権

 

 

 

確定給付企業年金(DB)

  • 支給期間終了で失権

  • 全部一時金化で失権

掛金の負担

 

事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年1回以上定期的掛金を拠出しなければならない。(法55条1項)

加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、掛金の一部を負担することができる。(法55条2項)

  • 原則として、「事業主負担ですがかつての適格退職年金制度のルールを引きついで、「加入者も負担することができます

加入者が負担する掛金の額は掛金の額の2分の1を超えることはできません。(令35条1号)

事業主は、掛金を、規約で定める日まで資産管理運用機関等資産管理運用機関または企業年金基金)に納付する。(法56条1項)

 

 

 

規約型と基金型の比較(確定給付企業年金)

 

項目 規約型 基金型
拠出 年1回以上、定期的に 年1回以上、定期的に
拠出金の額 規約で定める 規約で定める
納付期日 規約で定める日まで 規約で定める日まで
納付先 資産管理運用機関 企業年金基金

ポイント整理

  • 違いは主に「納付先」

    • 規約型 → 資産管理運用機関(外部機関)

    • 基金型 → 企業年金基金

  • 拠出方法や金額の定め方は基本的に同じ

1  掛金の決め方(確定給付企業年金:DB)

 

確定給付企業年金法57条・58条1項

掛金の額は、給付に要する費用の予想額および予定運用収入の額に照らし、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように計算されなければならない。
また、事業主等は少なくとも5年ごとに掛金の額を再計算しなければならない。


わかりやすく言うと企業年金は

将来払う年金 > 積立金

になってしまうと制度が破綻します。

そのため

  • 将来支払う年金額

  • 資産の運用収益

  • 従業員数

  • 給与

  • 退職率

 

などを計算して必要な掛金を決めます。

これを財政計算といいます。

 


財政再計算(5年ごと

会社の状況は変わるため、例えば

  • 従業員が増える

  • 給与が上がる

  • 運用収益が変わる

 

などの影響があります。

そこで少なくとも5年ごとに掛金を見直す必要があります。

これを財政再計算といいます。

 


2 DCとDBの違い

企業年金は大きく

DC(確定拠出)
DB(確定給付)

の2種類があります。


3 DCとDBの比較

項目 企業型DC 個人型DC(iDeCo) 確定給付企業年金(DB)
掛金を出す人 事業主(+従業員マッチング拠出) 本人(イデコプラスあり) 事業主(+加入者拠出あり)
掛金の上限 あり あり なし
加入できる年齢 70歳まで(規約で例外あり) 65歳まで 70歳まで(規約で例外あり)
年金開始年齢 60〜75歳の請求時 60〜75歳の請求時 規約で決定
支給開始の基本 60歳以降請求 60歳以降請求 60〜70歳
例外 加入10年未満は開始制限 加入10年未満は開始制限 50歳以上退職で即支給可

4  制度の本質(重要)

 

DC(確定拠出)

決まっているもの
掛金

決まっていないもの
将来の年金額

つまり自分で運用して年金額が変わる制度です。

 


DB(確定給付)

決まっているもの
将来の年金額

企業はその年金を払えるように掛金を調整する必要があります。

 


5 イメージ

DC

会社
「毎月2万円出します」

将来の年金運用次第


DB

会社
「将来年金月10万円払います」

そのために必要な掛金を計算する


6 重要ポイント

覚え方

DC=掛金固定

DB=給付固定


見直し

DBだけ

5年ごとに財政再計算

があります。


7 まとめ

  • DBは将来の年金額が決まっている

  • そのため掛金は財政計算で決める

  • 少なくとも5年ごとに財政再計算

一方

 

  • DCは掛金が決まっており

  • 年金額は運用結果で決まる

 

 

重要ポイント整理

DC(企業型・個人型)

  • 原則「60歳以降に請求」

  • 上限年齢は75歳

  • 加入期間10年未満は繰下げ制限あり

 

 

DB(確定給付企業年金)

  • 規約で支給開始年齢を定める

  • 原則60〜70歳

  • 規約により50歳以上退職時に即時支給も可能

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