高齢者医療確保法

  • 高齢者医療は、保険医療全体にかかわる大きな問題です。そのため、それまで老人保健法として規定されていた高齢者医療制度が「高齢者医療確保法」として改定されました。
  • 75歳以上の後期高齢者については、都道府県単位で全市町村が加入する後期高齢者医療広域連合が運営する独立した後期高齢者医療制度の被保険者となります。
 
目 次
  1. 都道府県医療費適正化計画
  2. 後期高齢者医療給付
  3. 保険料の徴収

都道府県医療費適正化計画

 

都道府県医療費適正化基本方針に即して、6年ごとに6年を1期として、当該都道府県における「都道府県医療費適正化計画」を定める。(法9条1項)

都道府県医療費適正化計画は、医療法に規定する医療計画介護保険法に規定する都道府県介護保険事業支援計画及び健康増進法に規定する都道府県健康増進計画調和が保たれたものでなければならない。(法9条6項)

都道府県は、都道府県医療費適正化計画を定め、またはこれを変更しようとするときは、あらかじめ関係市町村及び保険者協議会協議しなければならない。(法9条7項)

  • 都道府県ごとに保険者協議会を必ず設置することになり計画の策定や評価に関与することになりました

都道府県は、都道府県医療費適正化計画を定め、またはこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるとともに、厚生労働大臣提出する。(法9条8項)

厚生労働大臣は、都道府県に対し、都道府県医療費適正化計画の作成の手法その他都道府県医療費適正化計画の作成上重要な技術的事項について必要な助言をすることができる。(法10条)

後期高齢者医療給付

 

  • 後期高齢者医療給付は、法定必須給付法定任意給付及び任意給付に大別される。

 

 法定必須給付(法56条1号・2号)  後期高齢者医療広域連合必ず行わなければならない給付
  1.  療養の給付
  2.  入院時食事療養費
  3.  入院時生活療養費
  4.  保険外併用療養費
  5.  療養費
  6.  訪問看護療養費
  7.  移送費
  8.  高額療養費
  9.  高額介護合算療養費
  10.  特別療養費
法定任意給付(法86条1項)  条例の定めるところにより行う給付(特別な理由がある場合は、行わないことができる
  1.  葬祭費
  2.  葬祭の給付
任意給付(法86条2項)  条例の定めるところにより、任意に行うことができる給付
  1.  傷病手当金

葬祭費の支給は、条例の定めるところにより行われるため、その支給額は一律ではありません(例えば、愛媛県は2万円ですが、広島県は3万円です)。(法86条1項)

国民健康保険法と異なり、「出産に係る出産育児一時金及び出産手当金については規定されていません

後期高齢者医療広域連合被保険者が自己の選定する保険医療機関等について評価療養患者申出療養または選定療養を受けたときは当該被保険者に対しその療養に要した費用について、「保険外併用療養費を支給します。ただし、当該被保険者が特別療養費の適用を受けている間は、この限りでありません。(法76条1項)

後期高齢者医療広域連合被保険者が療養の給付を受けるため病院または診療所に移送されたときは当該被保険者に対し、「移送費として厚生労働省令で定めるところにより算定した額を支給しますなお当該移送費は後期高齢者医療広域連合が必要であると認める場合に限り支給するものとされています。(法83条)

保険料の徴収

 

2026改正市町村は、後期高齢者医療に要する費用(財政安定化基金拠出金、法117条第2項の規定による拠出金及び出産育児支援金、流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用を含む)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。(法104条1項)

市町村後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療に要する費用に充てるため、「後期高齢者医療広域連合に対し後期高齢者医療広域連合の規約で定めるところにより繰入金並びに保険料その他徴収金市町村が徴収するものに限るを納付します。(法105条)

市町村が後期高齢者医療に要する費用に充てるため徴収する保険料は、後期高齢者医療広域連合が被保険者に対し、後期高齢者医療広域連合の全区域にわたって均一の保険料率であることその他の政令で定める基準に従い後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率によって算定された保険料額によって課する。ただし、当該後期高齢者医療広域連合の区域のうち、離島その他の医療の確保が著しく困難である地域であって厚生労働大臣が定める基準に該当するものに住所を有する被保険者の保険料については、政令で定める基準に従い別に後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率によって算定された保険料額によって課することができる。(法104条2項)

  • 原則として、「均一の保険料率となりますが離島等の地域については別の保険料率とすることもできます

後期高齢者医療の保険料に係る保険料率は、療養の給付等に要する費用の額の予想額、財政安定化基金拠出金、高齢者医療確保法117条2項の規定による特別高額医療費共同事業に要する費用に充てる拠出金並びに出産育児支援金、流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用の予想額、都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額、高齢者保健事業等に要する費用の予定額、被保険者所得の分布状況及びその見通し、国庫負担並びに後期高齢者交付金等の額等に照らし、おおむね2年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。(法104条3項)

 

保険料率の決定方法(制度別)

区分 保険料率の決め方
健康保険法(都道府県単位保険料率) 事業年度において財政の均衡を保つことができるものとなるよう、政令で定める基準に従って条例(組合)で定める
国民健康保険法 政令で定める基準に従って条例で定める
高齢者医療確保法 おおむね2年を通じて財政の均衡を保つことができるものでなければならない
介護保険法 おおむね3年を通じて財政の均衡を保つことができるものでなければならない

ポイント整理

  • 健康保険・国保 → 「政令基準+条例」

  • 後期高齢者 → 2年均衡

  • 介護保険 → 3年均衡

75歳以上の保険料軽減特例については、平成20年度後期高齢者医療制度発足時における激変緩和措置として、政令で定めた軽減割合を超えて、予算措置により軽減を行っていたが、世代間・世代内の負担の公平を図り、負担能力に応じた負担を求める観点から、段階的に見直しを実施し、保険料の所得割を5割軽減する特例について、平成30年度から本則軽減なし)となった。(令和2年版厚生労働白書P359)

 さらに、均等割を9割8.5割軽減する特例についても、令和元年度から、低所得者に対する介護保険料軽減の拡充や年金生活者支援給付金の支給とあわせて段階的に見直しを実施し令和3年度から本則7割減額)となった。(令和2年版厚生労働白書P359) 

世帯の所得に応じて応益による部分に軽減措置7・5・2割軽減が設けられています。(法104条2項、令18条4項)

  • 所得割」については、平成30年度から軽減措置がなくなりました
  • 均等割」については、令和元年度から介護保険料軽減の拡充や年金生活者支援給付金の支給とあわせて見直しが行われ、令和3年度から軽減措置がなくなりました

元被扶養者の保険料の均等割を9割軽減する特例について、令和元年度から本則資格取得後2年間に限り5割軽減とする)とするといった見直しを行っている。(令和2年版厚生労働白書P359)

  • これまで健康保険などの被扶養者であった人元被扶養者)も、後期高齢者医療制度では被保険者となり、新たに保険料を負担することになりますが、保険料が急に増えることのないよう、加入から2年を経過する月まで均等割額が5割軽減されます。

元被扶養者の均等割」については、平成29年度に7割削減、平成30年度に5割削減、令和元年度本則資格取得後2年間に限り5割軽減)になりました。(法104条2項、令18条5項、令附則4条)

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