2025-12-31
- 保険者等(厚生労働大臣または健康保険組合)は、被保険者の報酬月額が、定時決定、資格取得時決定、育児休業等終了時改定若しくは産前産後休業終了時改定の規定によって算定することが困難であるとき、または定時決定、資格取得時決定、随時改定、育児休業等終了時改定若しくは産前産後休業終了時改定の規定によって算定した額が著しく不当であると認めるときは、これらの規定にかかわらず、その算定する額を当該被保険者の報酬月額とする(保険者等算定)。(法44条1項)
- 保険者が健康保険組合であるときは、算定方法は、規約で定めなければならない。(法44条2項)
著しく不当であると認めるとき
「著しく不当であると認めるとき」には、次の場合が考えられる。
(平成28年9月23日保発0923第12号、年管発0923第2号)
| 著しく不当であると認めるとき | 保険者等算定の取扱い内容 |
|---|---|
| 4月、5月、6月とも報酬支払基礎日数が17日未満であるとき | 従前の標準報酬月額を用いる |
| 4月、5月、6月の3か月間の給与の全部または一部が遅配となり、7月以降にずれ込み支払われることとなった場合 | 遅配となった月を除いた残りの月で報酬月額を算定する。 |
| 4月、5月、6月の3か月間においてさかのぼった昇給によって数月分の差額を一括して受ける場合 | 算定基礎月前の分の昇給差額分を除いて報酬月額を算定する。 |
| 4月、5月、6月のいずれかの月において低額の休職給の支給が受けた場合 | 休職給を受けた月を除いて報酬月額を算定する。 |
| 4月、5月、6月のいずれかの月においてストライキによる賃金カットがあった場合 | 賃金カットがあった月を除いて報酬月額を算定する。 |
| 「4月、5月、6月の3か月間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額」と「前年の7月から当年の6月までの間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額」との間に2等級以上の差を生じた場合であって、当該差が業務の性質上例年発生することが見込まれるとき | 「前年7月から当年6月までの間に受けた報酬の平均額」から算出した報酬月額により標準報酬月額を決定する。 この場合、事業主は保険者等に対して、その被保険者が保険者等算定の要件に該当すると考えられる理由を記載した「申立書」に、保険者等算定を申し立てることに関する被保険者の「同意書」を添付して提出しなければならない。(平成23年3月31日保保発0331第6号、年管管発0331第14号) |
- 例えば、6月の報酬の一部が「遅配」となり、7月以降に支払われる場合には、「遅配となった6月を除いた」4月と5月の2か月間の報酬で計算が行われます。(昭和37年6月28日保険発71号)
- 例えば、5月に昇給が行われ、その「昇給が3月にさかのぼって」行われた場合において、5月に3月分、4月分の昇給差額が一括して支払われたときは、「3月分の昇給差額は差し引いて」計算が行われます。(昭和37年6月28日保険発71号)
- 例えば、6月において「低額の休職給」を受けていた場合、4月、5月の報酬で計算が行われます。(昭和37年6月28日保険発71号)
- なお、4月から6月までのすべての月で低額の休職給を受けた場合には、「従前の報酬月額」を用います。(平成30年3月1日事務連絡)
- 4月の給与から賃上げが行われることが多いため、4月、5月及び6月のデータを使用して、原則として「定時決定」が行われますが、なかには例年4月から6月の報酬額がその他の月と比べて著しく異なるようなケースもあり、原則の方法では、実態からかけ離れる場合が想定されるため、「年間平均」を用いる保険者等算定の方法も認められています。
- 4月から6月が繁忙期となる業種
- 4月から6月の時期に収穫期を迎える農産物の加工の業種
- 夏に売上が上昇する商品の製造が4月から6月に増加する業種
- ビルメンテナンスなどが年度末に集中する清掃・設備点検の業種
- 4月の転勤、入社、入学による引っ越し、不動産、学生服販売など
| 休業手当 (労働基準法26条を根拠) | 休職給・休職手当 (就業規則等を根拠) | |
|---|---|---|
| 定時決定の対象とするかどうか |
| 含めない |
