労災保険法
社会復帰促進等事業

労災保険法では、業務災害や通勤災害に対して保険給付を行うことに加えて、労働者または遺族の福祉の増進を図るために社会復帰促進等事業を行っています。

社会復帰促進等事業には、

  1. 社会復帰促進事業、
  2. 被災労働者等援護事業
  3. 安全衛生確保等事業の

3つがあります。

 

目 次

  1. 社会復帰促進等事業とは
  2. 誰が実施するのか
  3. アフターケア
  4. 労災就学援護費
  5. 安全衛生確保等事業

社会復帰促進等事業とは

 

  • 労災保険の目的は単に給付金を払うことではありません。

    被災労働者の

    • 治療
    • リハビリ
    • 社会復帰
    • 遺族支援
    • 労働災害防止

    まで行います。

    そのために設けられているのが

    社会復帰促進等事業

    です。


    3つの事業

    覚えるべき分類は3つです。

    ① 社会復帰促進事業

    被災労働者の治療や社会復帰支援

    • 労災病院
    • リハビリ施設
    • 義肢・補装具
    • 外科後処置
    • アフターケア

     


    ② 被災労働者等援護事業

    被災労働者や遺族への経済援助

    • 特別支給金
    • 労災就学援護費
    • 労災就労保育援護費
    • 長期家族介護者援護金

     


    ③ 安全衛生確保等事業

    災害予防や労働環境改善

    • 労災防止活動
    • 健康診断施設
    • 未払賃金立替払制度
    • 働き方改革推進支援助成金
    • 受動喫煙防止対策助成金

 

誰が実施するのか

原則

政府

です。

しかし一部は

独立行政法人労働者健康安全機構(JOHAS)

が行います。


JOHASが行うもの

代表例

  • 労災病院の運営
  • 医療リハビリセンター
  • 職業性疾病の研究
  • 化学物質の有害性調査
  • 未払賃金立替払事業

 


注意

JOHASは

特別支給金の業務は行わない

これは政府が行います。

アフターケア

 

何のため?

傷病が治癒(症状固定)しても、

  • 症状が再び悪化
  • 後遺障害に伴う病気が発生

することがあります。

そこで

治癒後の健康管理

として行われるのが

アフターケア

です。


なぜ保険給付ではないのか

療養補償給付は

治癒まで

が対象です。

治癒後は保険給付の対象外になります。

そこで

社会復帰促進事業として実施します。


対象傷病

代表例

  • せき髄損傷
  • 振動障害
  • 慢性肝炎
  • 精神障害
  • サリン中毒
  • 呼吸機能障害

など20傷病です。


試験ポイント

対象傷病は

厚生労働省令ではなく

「アフターケア実施要領」

 

で定められる。

労災就学援護費

 

制度趣旨

被災労働者や遺族の子どもが

お金がなくて進学を断念しないようにする

制度です。


特徴

返済不要です。

奨学金とは違います。


他の奨学金を受けていても?

受けられます。

減額もされません。


誰が対象?

単に学生であるだけではダメです。

例えば

  • 遺族補償年金受給権者
  • 障害補償年金受給権者
  • 傷病補償年金受給権者

などで、

学費負担が困難な人が対象です。


所得制限

正確には

給付基礎日額16,000円以下

の者が対象です。


支給停止事由

学生が

  • 結婚した
  • 直系血族・直系姻族以外の養子になった
  • 離縁で親族関係が消滅した

 

場合は支給されません。

 

労災就学援護費は行政処分

最高裁判例があります。

労働基準監督署長による

  • 支給決定
  • 不支給決定

行政処分

に当たります。

 

したがって行政訴訟の対象になります。

安全衛生確保等事業

 

代表例を覚えれば十分です。

 

労働災害防止

  • 講習会
  • パンフレット
  • 啓発活動

 

助成金

  • 働き方改革推進支援助成金
  • 受動喫煙防止対策助成金

 

 

未払賃金立替払制度

会社が倒産して賃金を払えない場合、 国が一定範囲で立替払いします。

 

 

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