時間外・休日労働

時間外や深夜(午後10時〜午前5時)に労働させた場合には1時間当たりの賃金の25%以上増し、法定休日労働させた場合には1時間当たりの賃金の35%以上増しの割増賃金を支払わなければなりません。

目次

  1. 災害などによる臨時の必要がある場合
  2. 労使協定(36協定)
    1. 36協定の時間外労働の上限について
    2. 特別条項付き36協定
    3. 36協定で労働させる場合の実労働時間数の上限

災害などによる臨時の必要がある場合

 

災害その他避けることのできない事由によって、臨時の必要がある場合においては、使用者は、所轄労働基準監督署長許可を受けて、その必要の限度において労働時間を延長し、または休日に労働させることができる。(法33条1項、則13条1項)

  • 「災害その他避けることのできない事由」に該当する場合であっても、休憩時間は与える必要があります。

事態急迫のために所轄労働基準監督署長の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。(法33条1項ただし書、則13条1項)

  • 妊産婦の場合、「請求があった場合には時間外労働休日労働及び深夜業をさせることはできません
  • 年少者にも時間外労働休日労働及び深夜業をさせることができます

 

補足
  •  「許可」…もともと自由な行為を一度禁止し、その行為を解除すること
  •  「認可」…行政庁が、第三者の法律行為を補充して、その法律上の効力を完成させること
  •  「認定」…行政庁が、一定の事実または法律関係の存否(資格、事実、程度)を有権的に確認すること
  •  「承認」…行政庁が肯定的な意思表示を与えて認めること(同意すること)

労使協定(36協定)

 

使用者は、「36協定を締結し、かつ、これを所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、法定労働時間を超えて、または法定休日に労働させることができる。(法36条1項、則16条1項)

  • 法36条には法33条のような暇がない場合においては事後に遅滞なく届け出るといった規定は設けられていません
  • 就業規則の場合と異なり、「10人未満の事業場においても36協定を締結しかつこれを所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません
  • 36協定の締結に当たっては原則として、「1日」「1か月」「1年について延長時間を設定します

使用者は36協定の範囲内であっても労働者に対して安全配慮義務を負います。(指針3条)

 

  •  法定労働時間は1週40時間、1日8時間ですが、36協定を結んだときは、これを超えて働かせることができます。
  •  しかし、これには一定の限度時間が設けられています(1か月45時間、1年単位の変形労働時間制42時間など)。
  •  ただし、臨時的に特別な事情がある場合に限り、特別条項付き36協定を締結することで限度時間を超えて働かせることができます。
  •  指針では、限度時間を超えて労働させる必要がある場合は、時間外労働を限度時間にできる限り近づけるように努めなければならないこととされています。(指針5条)

 

  •  労働時間を延長して労働させることができる時間延長時間)は、当該事業場業務量時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内において、「限度時間を超えない時間に限られる。(法36条3項)
  •  36協定において定める労働時間を延長して労働させることができる限度時間は、原則として、1か月45時間1年360時間である。(法36条4項)
  •  1年単位の変形労働時間制対象期間3か月超)の場合の限度時間は、1か月42時間1年320時間である。(法36条4項かっこ書)

 

 

 

時間外労働の限度時間

 

区分 一般の労働者 1年単位の変形労働時間制(対象期間3か月超) 特別条項(臨時的な特別の事情がある場合)※年6か月以内
1か月 45時間以内 42時間以内 100時間未満(休日労働含める)
1年 360時間以内 320時間以内 720時間以内

 

 

 

過労死ライン

 

血管病変などを著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患などの認定基準というものがありそれによると時間外労働が月45時間を超えて長くなるほど業務と脳臓疾患の発症との関連性が徐々に強まることが分かっています。(令和3年9月14日基発0914第1号)

 

  • 発症前1か月間の時間外労働時間が 100時間を超える場合

  • 発症前2か月~6か月の平均で、1か月あたりの時間外労働時間が 80時間を超える場合

 

 

 

 

  建設の事業 自動車運転業務 医業に従事する医師
(特定医師)
36協定 時間外労働年360時間
特別条項付き
36協定
時間外労働年720時間 時間外労働年960時間 原則960時間
最大1,860時間
(休日労働含む)
時間外労働の制限
(45時間超は年6回まで)
適用あり 適用なし

特別条項付き36協定

 

36協定においては、通常予見することのできない業務量の大幅な増加などに伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合に限り、限度時間を超える一定の時間まで労働時間を延長することができる旨を定めることができる。(法36条5項)

  • いわゆる特別条項付き36協定と呼ばれているものです原則的な36協定の締結事項に加えて特別条項を締結することで臨時的に限度時間を超えて労働させることができます
  • 例えば、「予算決算業務」「ボーナス商戦に伴う業務の繁忙」「納期のひっ迫」「大規模なクレームへの対応」「機械のトラブルへの対応などが臨時的な特別な事情があるケース該当します

 

 

臨時的な特別の事情がある場合の限度時間は、次の通りである。(法36条5項)

 

臨時的な特別の事情がある場合の限度時間
  1.  1か月100時間休日労働時間を含む)未満1年720時間以内
  2.  時間外労働が月45時間(対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制の場合は42時間)を超えることができる月数は、1年について6か月以内1年につき6回まで
  1. 上限における100時間未満」「80時間以内には休日労働が含まれます
  2. 720時間以内には休日労働を含めません

したがって休日労働を含めると年720時間を超えるケースも想定されます

36協定で労働させる場合の実労働時間数の上限

 

使用者は、36協定で定めるところによって労働時間を延長して労働させ、または休日において労働させる場合であっても、次の要件を満たすものとしなければならない。(法36条6項)

 

36協定で労働させる場合の実労働時間数の上限(有害業務に係るものを除く)
  •  1か月について時間外労働及び休日労働させた時間は、100時間未満でなければならない。(法36条6項2号)
  •  2か月から6か月平均の時間外労働時間及び休日労働時間数の1か月平均は、80時間以内でなければならない。(法36条6項3号)

これに違反した者は6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処せられます。(法119条1項1号)

 

  1. 時間外休日労働の原則的な上限は月45時間です
  2. しかし臨時的な特別の事情がある場合の限度時間休日労働を含めて月100時間となります
  3. ただし45時間を超えることのできる月数は年6回までかつ年720時間休日労働を含めないまでとなります
  4. さらに1年を通じてどの時期も2~6か月の平休日労働を含めてがいずれも80時間以内でないといけません

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