雑則

労働保険料その他徴収法の規定による徴収金を徴収し、またはその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から2年を経過したときは、時効によって消滅する。(法41条1項)

 

目 次

  1. 時効
  2. 書類の保存

 

時効

 

① 原則:時効は「行使できる時から2年」

法41条1項は、

徴収金を徴収し、または還付を受ける権利は、
行使することができる時から2年

と規定しています。

つまりポイントは 「いつから請求できる状態になるか」=起算点

 


② 起算点の考え方(共通ルール)

基本の考え方はシンプルです:

金額が確定して、請求できる状態になった時

ただし、実務では

  • 申告(年度更新など)
  • 行政の決定(メリット制など)

が関わるため、個別にルールが決められています。


③ 各ケースの解説


① 継続事業の年度更新による精算返還金

 

原則

6月1日

理由:


例外

申告書を期限内に提出した場合 → 翌日

理由:

  • 実際には申告しないと金額が確定しない
  • だから「提出して初めて請求可能」になる

✔ イメージ

  • 原則:制度上は6/1から可能
  • 例外:実務上は「申告した翌日」

② 事業廃止・有期事業終了の場合

 

原則

廃止・終了日の翌日

理由:


例外

申告書提出日の翌日(期限内提出)

理由:

  • やはり申告によって具体的金額が確定するため

③ 有期事業 × メリット制による返還金

通知の翌日

理由:

  • メリット制は行政の決定によって金額が決まる
  • 通知が来るまでは請求できない

  → 継続事業および有期事業それぞれのメリット制の効果について

 


④ 全体を貫くロジック(重要)

3つに共通している考え方はこれです:

「請求できる状態」になった日が起算点

そのため

ケース 起算点の本質
年度更新 申告により確定
廃止・終了 終了+申告で確定
メリット制 行政通知で確定

ポイント:

① 「6月1日」と「申告翌日」の使い分け

→ 原則 vs 実務確定

 

② 「翌日」が多い理由

→ 行使可能になるのはその“次の日”から

 

③ メリット制は例外的に「通知基準」

→ 自分で確定できないため


 

まとめ(短く)

  • 時効:2年
  • 起算点:請求できるようになった時

 

具体的には:

  • 年度更新 → 原則6/1、実務は申告翌日
  • 廃止・終了 → 翌日(+申告ならその翌日)
  • メリット制 → 通知翌日

労働保険料その他徴収法の規定による徴収金を徴収し、またはその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から2年を経過したときは、時効によって消滅する。(法41条1項)

 

  行使することができる時(昭和55年9月25日労徴発49号)
1

継続事業における年度更新期間6月1日~7月10日確定清算に伴う精算返還金は、6月1日

ただし、当該申告書が法定納期限内に提出されたときは、その提出された日の翌日

2

継続事業の廃止及び有期事業の終了に伴う精算返還金は、事業の廃止または終了の日の翌日 

ただし、当該申告書が法定納期限内に提出されたときは、その提出された日の翌日

3 有期事業においてメリット制の適用により労働保険料が引下げられた場合に生ずる精算返還金は、その旨の通知のあった日の翌日

政府が行う労働保険料その他徴収法の規定による徴収金の徴収の告知または督促は、時効更新の効力を生ずる。(法41条2項)

 

  徴収の告知または督促
1

認定決定した概算保険料についての通知

2

保険料率の引上げによる概算保険料の追加納付額についての通知

3 認定決定した確定保険料についての納入の告知
4 有期事業に係るメリット制の適用に伴う確定保険料の差額についての納入の告知
5 追徴金についての納入の告知
6 認定決定した印紙保険料及びこれに係る追徴金についての納入の告知
7 特例納付保険料についての納入の告知
8 延滞金についての通知
9 労働保険料などについての督促状による督促

書類の保存

 

事業主若しくは事業主であった者または労働保険事務組合若しくは労働保険事務組合であった団体は、徴収法または徴収法施行規則による書類を、その完結の日から3年雇用保険被保険者関係届事務等処理簿にあっては、4年間保存しなければならない。(則72条、則68条3号)

  • 労働保険事務組合若しくは労働保険事務組合であった団体は、「雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿」を4年間保存しなければなりません

 参照 ⇨ 労働法令における時効

 参照 ⇨ 各法律における書類の保存

登録支援/有料職業紹介のご相談はこちら

 

お問い合わせはこちらから

芸術家×起業家

 

お     一般社団法人芸商橋
 

               BusinessArtBridge

 

サイト内検索

サイドメニュー