国民年金法
保険料の前納

被保険者は、将来の一定期間の保険料前納することができる。(法93条1項)

 
目 次
  1. 保険料の前納期間
  2. 前納する場合の保険料の額
  3. 前納保険料の還付
保険料の納付等  

保険料の前納期間

 

保険料の前納は、原則として、厚生労働大臣が定める期間につき、6か月または年1年2年)を単位として、行われる。(令7条)

ただし、厚生労働大臣が定める期間のすべての保険料(既に前納されたものを除く)をまとめて前納する場合には、6か月または年を単位としなくてもよいことになっている。(令7条ただし書)

  • 平成26年4月から口座振替納付について2年度分の保険料をまとめて納める2年前納が開始され平成29年4月からは現金クレジットカード納付についても2年度分の前納が可能となっています

前納する場合の保険料の額

 

前納する場合の保険料の額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から政令で定める額控除した額とされる。(法93条2項)

 「政令で定める額」は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、その期間の各月の保険料の額年4分の利率による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月(口座振替により納付する場合にあっては、当該各月の翌月)までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額控除した額とする。(令8条1項)

  • 単に口座振替により保険料を納付しても、その額は割引されません。

 

  • 参考振替方法による実際の前納する場合の保険料の割引額令和7年度)は次の通りである。(日本年金機構HP、令和7年度における国民年金保険料の前納額について:令和7年度保険料額17,510円、令和8年度保険料額17,920円)※毎年1月ごろ公表されます。
振替方法 現金納付・クレジット 口座振替
 通常の納付(翌月末振替・納付) 0円 0円
 早割(当月末振替) 60円割引/1か月
 6か月前納 850円割引/6か月 1,190円割引/6か月
 1年前納(令和7年度) 3,730円割引/1年 4,400円割引/1年
 2年前納(令和7年度・令和8年度) 15,670円割引/2年 17,010円割引/2年

 

口座振替現金納付クレジットカード納付では、「口座振による支払の方が割引率は高くなります

前納保険料の還付

 

保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前において、

  1. 被保険者がその資格を喪失した場合、
  2. 第1号被保険者が第2号被保険者若しくは第3号被保険者となった場合においては、その者(死亡による被保険者資格の喪失の場合においては、その者の相続人)の請求に基づき、前納した保険料のうち未経過期間に係るもの還付される。(令9条1項1号)
  • 例えば前納をしていた第1号被保険者が国内に住所を有しなくなった場合資格を喪失しますがこの場合原則として、未経過期間に係るものは還付されます。「同日において任意加入の申出をしたものとみなされるわけではありません

 

遺族等

区分 遺族等(受給できる者)
死亡一時金 生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹
未支給年金 生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族
死亡した被保険者の前納保険料の未経過分 相続人

 

保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前において被保険者がその資格を喪失した場合においては、未経過期間に係る保険料の還付が原則であるが、その者が、引き続き第1号被保険者または任意加入被保険者となった場合において、被保険者が希望したときは、保険料を還付することなく保険料納付済期間に算入することができる。(平成22年11月29日年発1129第1号)

  • 例えば、前納をしていた任意加入被保険者が、資格を喪失した後、引き続き第1号被保険者となるような場合、「一度保険料の還付を受け、改めて本来額の保険料での保険料を納付する」という手順を踏むのであれば、「還付を受けないでそのまま引き続き取得した被保険者資格として保険料納付済期間に算入させる」ほうが理にかなっています。そこでこのような場合には、還付を請求しないこともできる取扱いになっています。
  • 具体的には、海外に居住中の任意加入被保険者が1年間の保険料を前納した後、当該年度の途中で日本に帰国したことにより、任意加入被保険者資格を喪失し、引き続き国民年金の第1号被保険者になった場合、当該被保険者の希望により未経過期間に係る保険料の還付請求を行わず、当該期間に係る保険料は第1号被保険者として前納された保険料として扱うことができます。

 

保険料を前納した後に、

  1. 産前産後期間の保険料の免除
  2. 法定免除申請免除若しくは学生納付特例納付猶予の規定により前納に係る期間の保険料につきその全部または一部を納付することを要しないものとされた場合においては、

前納した保険料のうち免除された保険料に係るもの還付される。(令9条1項2号)

 

法定免除の規定により納付することを要しないものとされた保険料について、被保険者または被保険者であった者から当該保険料に係る期間の各月につき、保険料を納付する旨の申出があったときは、当該申出のあった期間に係る保険料に限り、法定免除の規定は適用しない。(法89条2項)

  • 法定免除に該当した者は前納している期間をキャンセルして法定免除に切替えて還付を受けることもできますし申出をしてそのまま前納を続けることもできます

 

保険料を前納した後、前納に係る経過前において、被保険者について保険料の還付事由が発生した場合(被保険者が死亡した場合及び法定免除の適用を受けるに至った場合を除く。以下「還付発生の場合」という)において、あらかじめ、当該被保険者が還付発生の場合には前納保険料の還付を次に掲げる口座のいずれかにおいて受けることを希望する旨の申出をしていたときは、当該者が還付の請求をしたものとみなす。(令3条3項)

 

  1.  口座振替の承認に係る預金口座または貯金口座
  2.  公金受取口座

 

この申出はいつでも将来に向かって撤回することができます。(令3条4項)

第1号被保険者である者厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者に該当するに至った場合において、その者がこれに該当するに至らなかったならば納付すべき保険料を、その該当するに至った日の属する月以降の期間について前納しているとき、またはその該当するに至った日の属する月後における最初の4月の末日までに納付したときは、その該当するに至った日において、任意加入被保険者の申出をしたものとみなされる。(附則6条)

前納した保険料の還付をする場合には、原則として、「国民年金保険料還付請求書」に基礎年金番号通知書その他の基礎年金番号を明らかにすることができる書類を添えて、厚生労働大臣日本年金機構)に提出する。(則80条1項、則99条16号)

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