
品川駅直結。ビザ申請のご相談なら。
ソリューション行政書士法人
〒108-0075 東京都港区港南2-16-2 太陽生命品川ビル28F
合算対象期間とは、老齢基礎年金の年金額には反映されないものの、受給資格期間には算入される期間です。
そのため、一般に「カラ期間」と呼ばれます。
老齢基礎年金の受給資格期間は、原則として10年以上必要です。実際に国民年金保険料を納めていない期間であっても、一定の歴史的・制度的事情がある期間については、受給資格の判定では期間として認める仕組みが設けられています。
昔の日本の年金制度は、最初から今のような統一制度ではありませんでした。
会社員 → 厚生年金
自営業 → 国民年金
公務員 → 共済年金
というように、職業ごとに別々の制度でした。
そこで、後に老齢年金を受け取れるようにそれぞれの制度の加入期間をつなぎ合わせて計算する仕組みが作られました。
これを 通算年金制度 といいます。
現在は、一定の専業主婦・主夫は第3号被保険者として国民年金に加入する仕組みがあります。しかし昭和61年4月の新制度が始まる前は、、会社員の妻(専業主婦)は国民年金への加入が任意(入っても入らなくてもよい)でした。
そのため多くの人が 加入していませんでした。
若い頃に会社員として厚生年金に少しだけ加入
結婚して退職
専業主婦になり国民年金に入らない
この場合年金記録は若い頃の厚生年金の短い期間だけになります。
すると老齢年金の受給資格期間(当時は長い期間が必要)に届かず無年金(年金がもらえない)になってしまいます。
日本は「国民皆年金(みんなが年金に入る)」を目標にしていました。
しかし専業主婦が無年金になる人が大量に出る可能性がありました。
これは制度として問題でした。
そこで実際には加入していない期間でも
年金額には入れない
しかし 受給資格期間には入れる
という仕組みを作りました。
これがカラ期間(合算対象期間)です。
| 期間 | 受給資格期間 | 老齢基礎年金額 |
|---|---|---|
| 厚生年金加入期間 | ○ | ○ |
| 一定の専業主婦等の未加入期間 | ○ | × |
こうすることで厚生年金の期間+専業主婦期間をつなげて年金を受け取れるようにしたという制度です。
合算対象期間を理解するときは、次の3つの時期に分けると整理しやすくなります。
昭和36年4月1日は国民年金制度が本格的に始まった時期、昭和61年4月1日は基礎年金制度が導入された時期として重要です。
| 記号 | 合算対象期間 |
|---|---|
| ア | 第2号被保険者(20歳未満・60歳以後) |
| 記号 | 合算対象期間 |
|---|---|
| ウ | 通算対象期間(厚生年金保険・船員保険) |
| エ | 通算対象期間(共済組合) |
| オ | 通算対象期間(準ずる期間) |
合算対象期間ア・イ
20歳前や60歳後に会社員だった期間はどう扱うか
国民年金では、原則として20歳~60歳の40年間(480月)が保険料を納める対象です。
しかし実際には
20歳前に会社員だった
60歳を過ぎても会社員として働いた
という人もいます。
このような期間は年金の受給資格(10年)を満たす計算には入れるが、年金額の計算には入れないという扱いになります。
18歳から20歳になるまでの期間は、
という取扱いになります。
60歳以後の一定の期間について、
という取扱いになります。
基本的な考え方はアと同じです。
アとイの違いは、主として制度上の時代区分・法律上の表現の違いです。
| 区分 | 内容 |
| ア | 昭和61年4月1日以後の「第2号被保険者」の期間 |
| イ | それ以前の厚生年金保険の被保険者等の期間 |
旧制度では現在のような「第2号被保険者」という整理がなかったため、厚生年金保険の被保険者や共済組合の組合員等という形で規定されています。
老齢基礎年金は、原則として20歳から60歳までの40年間、すなわち480月を基礎として計算します。
そのため、
の厚生年金加入期間までそのまま老齢基礎年金額に反映すると、基礎年金の40年間という枠組みを超えてしまいます。
そこで、これらの期間については、
受給資格期間には算入するが、老齢基礎年金額には反映しない
という整理がされています。
20歳前+60歳後の厚生年金
→ 資格には入る
→ 老齢基礎年金額には入らない
→ 合算対象期間
合算対象期間ウ・エ・オ
昭和36年4月1日に国民年金制度が本格的に始まる前にも、会社員や公務員などとして厚生年金、船員保険、共済組合などに加入していた人がいました。
これらの期間については、国民年金制度が存在していなかった以上、国民年金の「保険料納付済期間」とすることはできません。
そこで、一定の要件を満たすものを合算対象期間として受給資格期間に算入する仕組みが設けられています。
一定の要件のもとで合算対象期間となります。
代表的には、昭和36年4月1日以後にも公的年金の加入期間があり、前後の期間を一定の条件で通算できる場合です。(昭和60年附則8条5項3号など)
昭和36年4月1日以後まで引き続いていることなど、一定の要件を満たす場合に合算対象期間となります。
昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの間に通算対象期間を有しなかった者が、その後、昭和61年4月1日以後に保険料納付済期間または保険料免除期間を有するに至った場合などについて、昭和36年4月1日前の厚生年金保険・船員保険の一定の被保険者期間を合算対象期間とするものです。
ウ・エ・オはいずれも、簡単にいうと、
国民年金制度が始まる前に存在した公的年金の加入期間を、受給資格判定上できるだけ無駄にしないための仕組み
と理解するとよいでしょう。
現在、新たにこれらの規定によって受給権を取得するケースは限定的ですが、制度の沿革を理解するうえでは重要です。
合算対象期間カ・キ・ク
カ・キ・クは、合算対象期間の中でも特に典型的なものです。
共通するポイントは、
当時、国民年金への加入が強制ではなく、任意加入することができた者が、実際には任意加入しなかった期間
であることです。
いずれも原則として、20歳以上60歳未満の期間が対象となります。
最もイメージしやすいのが、旧制度下の会社員の専業主婦です。
たとえば、夫が会社員として厚生年金に加入しており、妻が専業主婦であった場合、当時は妻の国民年金加入が任意とされることがありました。
妻が任意加入しなかった期間については、
という取扱いになります。
これが典型的な「カラ期間」です。
考え方はカと同じです。
違うのは、配偶者が現役の厚生年金被保険者ではなく、老齢給付等の受給権者であった点です。
これも、当時の制度上、国民年金への加入が任意とされていたことを背景とする合算対象期間です。
カ・キ・クは、細かな対象者は異なりますが、学習上はまず、
「旧制度で国民年金に任意加入できたのに、任意加入しなかった20歳以上60歳未満の期間」
とまとめて理解すると整理しやすくなります。
特に代表例は、昭和61年3月以前の専業主婦の未加入期間です。
登録支援/有料職業紹介のご相談はこちら
芸術家×起業家
お 一般社団法人芸商橋
BusinessArtBridge
サイト内検索