健康保険法
報酬、標準報酬月額

  • 健康保険における「報酬」とは、労働者が、労働の対償として経常的かつ実質的に受けるもの、すなわち、被保険者の通常の生計に充てられるもののすべてを包含するものです。
  •  現物給与は、その現物を通貨に換算して標準報酬月額を求めることになります。食事や住宅である場合は、「厚生労働大臣が定める現物給与の価額」(告示)に定められた額に基づいて通貨に換算します。
  •  現実に支給される報酬とは別個に、健康保険法において仮定的に設けられる報酬を「標準報酬月額」といいます。被保険者の現実に支給される報酬は、標準報酬の等級のいずれかに属することになっています。

 

目 次

  1. 健康保険法における「報酬及び賞与」
    1. 通勤手当
  2. 標準報酬月額
    1. 2以上の事業所に使用される場合
    2. 等級区分の改定

健康保険法における「報酬及び賞与」

 
 
 

報酬」とは、賃金給料俸給手当賞与その他いかなる名称であるかを問わず労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいうが、「臨時に受けるもの」及び「3か月を超える期間ごとに受けるもの」は除かれる。(法3条5項)

  • 労働の対償として労働と対償が必ずしも時間的に一致していなくても構いません雇用関係があり被用者が使用者に労働を提供するということを前提として使用者が被用者に支払うものであればよいと解釈されます
    例えば、「休業中において一定の給与規定などに基づいて給与が支払われた場合過去の労働と将来の労働とを含めた労働の対価として支給されたものは報酬に含めることになります

    (昭和32年2月21日保文発1515号)

  • 保険料を徴収し一定の保険給付の支給を受ける際には、「報酬を基礎としてその額が算定されます
     原則として労働の対償として受けるすべてのもの報酬に含まれます、「臨時に受けるもの3か月を超える期間ごとに受けるものは除かれますすなわちレギュラーで支払われるものが報酬とされるということですなお、「3か月を超える期間ごとに受けるもの、「賞与として取り扱われます

  • 傷病手当金労災保険法に基づく休業補償解雇予告手当退職手当内職収入財産収入適用事業所以外から受ける収入などは労働の対償として受けるものではないため、「報酬等には該当しません
    (令和5年6月27日事務連絡)

 

 ⇨ 賃金・報酬の定義

 ⇨ 各法律における比較

 

通勤手当

 

通勤手当は、報酬に含まれる。(昭和32年2月21日保文発1515号)

  • 労働の対償として受ける通勤手当は、(新幹線通勤に伴う高額なものを含め)、報酬に含まれます

6か月ごとに支給される定期券などは、支給の実態は原則として毎月の通勤に対して支給され、被保険者の通常の生計費の一部に充てられるため、月額に換算して報酬に含めることとなる。(昭和27年12月4日保文発7241号)

  • たとえ6か月の通勤定期券であっても、「賞与ではありません
  • 定期券購入費報酬に含まれます。(昭和31年10月8日保文発8022号)

標準報酬月額

 
 

 

等級区分

 

健康保険法の「標準報酬月額」は、第1級58,000円)から第50級1,390,000円)までの50等級区分されている。(法40条1項)

  • 厚生年金保険の標準報酬月額第1級88,000円から第32級650,000円までの32等級に区分されています
標準報酬月額等級 標準報酬月額 報酬月額
第1級 58,000円 63,000円未満
第2級 68,000円 63,000円以上73,000円未満
第3級 78,000円 73,000円以上83,000円未満
第4級 88,000円 83,000円以上93,000円未満
第47級 1,210,000円 1,175,000円以上1,235,000円未満
第48級 1,270,000円 1,235,000円以上1,295,000円未満
第49級 1,330,000円 1,295,000円以上1,355,000円未満
第50級 1,390,000円 1,355,000円以上
 

 

2以上の事業所に使用される場合

 

同時に2以上の事業所で使用される場合は、それぞれの事業所で受ける報酬の額を基礎として、定時決定などの規定により算定した報酬月額に相当する額合算額をその者の「報酬月額」とする。そして、この報酬月額によりその者の「標準報酬月額」が決定される。(法44条3項)

  • たとえばA事業所で報酬月額相当額25万円、B事業所における報酬月額相当額15万円を得ている人の場合の合算額である40万円をこの人の報酬月額としこれを月額等級表に当てはめ第27等級の標準報酬月額41万円)」を決定します
    この場合A事業所は標準報酬月額41万円に係る保険料額のうち、「報酬月額のA事業所相当分の保険料額を負担します
    41万円×10%(保険料率を10%とする)×25/40 = 25,625円
 

 

等級区分の改定

 

標準報酬月額の最高等級に該当する被保険者数が、3月31日現在、全被保険者数1.5%を超え、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から政令により当該最高等級の上に更に等級を加えることができるが、その年の3月31日において改定後の標準報酬月額の最高等級に該当する被保険者数が、全被保険者数の0.5%を下回ってはならないこととされている。(法40条2項)

厚生労働大臣は、政令の制定または改正について立案を行う場合には、社会保障審議会の意見を聴くものとする。(法40条3項)

  • 社会保障審議会委員30人以内で組織されます。(設置法6条1項、社会保障審議会令1条の2第1項
  1. 3月31日において最高等級該当者の割合1.5%を超えるときは、
  2. その年の9月1日から最高等級の上に更に等級が仮に設定されます。
  3. ただし、その仮に設定された等級が、3月31日におけるデータに当てはめてみて、0.5%未満であることは許されず
  4. 0.5%以上の場合に政令をもって、等級が改定されます

 

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