事業者の講ずべき措置等

危険防止措置

 

事業者は、

  1. 機械器具その他の設備による危険
  2. 爆発性の物発火性の物引火性の物等による危険
  3. 電気その他のエネルギーによる

危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。(法20条)

事業者は、機械の原動機回転軸歯車プーリーベルト等の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には、覆い囲いスリーブ踏切橋等を設けなければならない(則101条1項)

  • 回転する原動機(モーター)や、歯車、ベルトなどの回転している箇所には、覆いや囲いなどを設け、接触を避けるようにしなければなりません。

事業者は、機械の運転を開始する場合において、労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、一定の合図を定め、合図をする者を指名して、関係労働者に対し合図を行なわせなければならない。(則104条1項)

  • 合図には、声がけジェスチャーだけでなく、ブザーページング(放送、音声)、パトライト(回転灯)などがあります。

事業者は、切削屑が飛来すること等により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、当該切削屑を生ずる機械に覆い又は囲いを設けなければならない。ただし、覆い又は囲いを設けることが作業の性質上困難な場合において、労働者に保護具を使用させたときは、この限りでない。(則106条1項)

事業者は、機械(刃部を除く)の掃除給油検査修理又は調整の作業を行う場合において、労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、機械の運転を停止しなければならない。ただし、機械の運転中に作業を行わなければならない場合において、危険な箇所に覆いを設ける等の措置を講じたときは、この限りでない。(則107条1項)

  • 原材料が目詰まりした場合において、その除去などをするとき、労働者が可動部分に身体の一部を入れることにより負傷する危険性があります。そのため、例えば、速やかに可動部分を停止させるためのブレーキを備えたり、可動部分に覆いを設ける等の措置を講じなければなりません。

事業者は、動力により駆動される機械に作業中の労働者の頭髪又は被服が巻き込まれるおそれのあるときは、当該労働者に適当な作業帽又は作業服を着用させなければならない。(則110条1項)

事業者は、ボール盤面取り盤等の回転する刃物に作業中の労働者の手が巻き込まれるおそれのあるときは、当該労働者に手袋を使用させてはならない。(則111条1項)

  • 作業時は、手をけがしないように軍手や革手袋を着用することとなりますが、機械の回転体に手袋が巻き込まれるおそれがあるときは、作業者に手袋を着用させてはならないことになっています。素手であれば、手袋が引っかかることを防止できます。

 

事業者は、回転中の研削といし労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、覆いを設けなければならない。ただし、直径が50ミリメートル未満の研削といしについては、この限りでない。(則117条)

事業者は、研削といしについては、その日の作業を開始する前には1分間以上、研削といしを取り替えたときには3分間以上試運転をしなければならない。(則118条)

事業者は、研削といしについては、その最高使用周速度をこえて使用してはならない。(則119条)

事業者は、側面を使用することを目的とする研削といし以外の研削といしの側面を使用してはならない。(則120条)

  • 研削といしは、回転するディスクに手が接触する危険性があるため、保護カバーを取り付けなければなりません。
  • 研削といしの側面は円周面に比較して衝撃に弱いのでこの面を使用することは禁止されています。

 

事業者は、木材加工用丸のこ盤(横切用丸のこ盤その他反ぱつにより労働者に危険を及ぼすおそれのないものを除く)には、割刃その他の反ぱつ予防装置を設けなければならない

事業者は、木材加工用丸のこ盤(製材用丸のこ盤及び自動送り装置を有する丸のこ盤を除く)には、歯の接触予防装置を設けなければならない。(則123条)

  • 製材用丸のこ盤や自動送り装置を有する丸のこ盤を除き、木材加工用丸のこ盤には、歯の接触予防装置を設けなければなりません。
  • 事業者の講ずべき措置労働安全衛生法法20条~法25条の2に定められていますこの具体的な内容施行規則に規定
  • 機械に対する安全対策の原則は、危険源に触れないようすること、すなわち、「適当な距離を保つことにあります

健康、風紀及び生命の保持のための措置(作業環境整備措置)

 

事業者は、労働者を就業させる建設物その他の作業場について、通路床面階段等の保全並びに換気採光照明保温防湿休養避難及び清潔に必要な措置その他労働者の健康、風紀及び生命の保持のため必要な措置を講じなければならない。(法23条)

  • 建設物その他の作業環境からみて必要な措置が設けられています
  • 山積みされた荷の上での作業油で汚れたタイル上での作業などでの労災事故を防止するための措置規定です
  • 労働基準法96条1項にも、類似規定が設けられています。

 

労働基準法96条

1 使用者は、事業の附属寄宿舎について、換気、採光、照明、保温、防湿、清潔、避難、定員の収容、就寝に必要な措置その他労働者の健康風紀及び生命の保持に必要な措置を講じなければならない。

 

  • 事業者は、屋内に設ける通路については、次に定めるところによらなければならない。(則542条)
屋内に設ける通路
  1.  用途に応じた幅を有すること
  2.  通路面は、つまずきすべり踏抜等の危険のない状態に保持すること
  3.  通路面から高さ1.8メートル以内障害物を置かないこと。

事業者は、機械間又はこれと他の設備との間に設ける通路については、80センチメートル以上のものとしなければならない。(則543条)

 

  • 事業者は、労働者を常時就業させる場所」の作業面の照度を、作業の区分に応じて、基準に適合させなければならない。ただし、感光材料を取り扱う作業場、坑内の作業場その他特殊な作業を行う作業場については、この限りでない。(則604条)
「場所」の作業面の照度
  1.  精密な作業300ルクス以上
  2.  普通の作業150ルクス以上
  3.  粗な作業……70ルクス以上

 

  • 事業者は、労働者を常時就業させる」の作業面の照度を、作業の区分に応じて、基準に適合させなければならない。ただし、感光材料の取扱い等特殊な作業を行う室については、この限りでない。(事務所則2条かっこ書、事務所則10条1項)
「室」の作業面の照度
  1. 一般的な事務作業300ルクス以上
  2. 付随的な事務作業150ルクス以上

事務所則における「事務所」とは、「建築基準法2条1号に掲げる建築物又はその一部で、事務作業に従事する労働者が主として使用するもの」と定められています。

照度不足の際に生じる、眼精疲労や文字を読むために不適切な姿勢を続けることによる上肢障害等の健康障害を防止する観点から、全ての事務所に対して適用されます。(令和3年12月1日基発1201第1号)

「一般的な事務作業」とは、改正前の事務所則の「精密な作業」及び「普通の作業」に該当する作業を、「付随的な事務作業」とは、改正前の事務所則の同条に規定する「粗な作業」に該当する作業をいいます。(令和3年12月1日基発1201第1号)

事業者は、室の照明設備について、6箇月以内ごとに1回、定期に、点検しなければならない。(事務所則10条3項)

 

  • 事業者は、労働者が有効に利用することができる休憩の設備を設けるように努めなければならない。(則613条)
  •  事業者は、夜間に労働者に睡眠を与える要のあるとき、又は労働者が就業の途中に仮眠することのできる機会があるときは、適当な睡眠又は仮眠の場所を、男性用と女性用に区別して設けなければならない。(則616条1項)
  •  事業者は、常時50人以上又は常時女性30人以上の労働者を使用するときは、労働者が臥床(がしょう)することのできる休養室又は休養所を、男性用と女性用に区別して設けなければならない。(則618条)
  •  事業者は、次に掲げる清掃等の実施等の措置を講じなければならない。(則619条)
清掃等の実施
  1.  日常行う清掃のほか、大掃除を、6箇月以内ごとに1回、定期に、統一的に行うこと
  2.  ねずみ昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6箇月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき、ねずみ、昆虫等の発生を防止するため必要な措置を講ずること
  3.  ねずみ、昆虫等の防除のため殺そ剤又は殺虫剤を使用する場合は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条又は第19条の2の規定による承認を受けた医薬品又は医薬部外品を用いること

大掃除は、「6箇月以内ごとに1回の実施となっています

  • 事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。ただし、坑内等特殊な作業場でこれによることができないやむを得ない事由がある場合で、適当な数の便所又は便器を備えたときは、この限りでない。(則628条)
便所
  1.  男性用と女性用に区別すること。
  2.  男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者の数に応じて、一定の数以上とすること。
  3.  男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者の数に応じて、一定の数以上とすること。
  4.  女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者の数に応じて、一定の数以上とすること。

 

  •  2022改正男性用大便所

 

同時に就業する男性労働者の数 便房の数
60人以内  1
60人  1に同時に就業する男性労働者の数が60人を超える60人又はその端数を増すごとに1を加えた数

 

  •  2022改正男性用小便所

 

同時に就業する男性労働者の数 箇所数
 30人以内  1
 30人超  1に同時に就業する男性労働者の数が30人を超える30人又はその端数を増すごとに1を加えた数

 

  •  2022改正女性用便所

 

同時に就業する女性労働者の数 便房の数
20人以内  1
20人超  1に同時に就業する女性労働者の数が20人を超える20人又はその端数を増すごとに1を加えた数

 

同時に就業する労働者の数が、男性65人女性65人ならば、

  •  男性用大便所は2個
  •  男性用小便所は3箇所
  •  女性用便所は4個
  • 同時に就業する労働者の数常時10人以内である場合は、男性用と女性用に区別しない独立個室型の便所」を設けることで足りるものとする。(則628条の2第1項)
  • 作業場に設置する便所については、作業場の規模にかかわらず男性用と女性用に区別して設けることが原則です。

     しかし、住居使用を前提として建築された集合住宅の一室を作業場として使用している場合など、建物の構造などの理由から男性用便房、男性用小便所、女性用便房の全てを設けることが困難な場合もあります。

     そこで、便所を男性用と女性用に区別して設けるという原則を維持しながら、同時に就業する労働者が常時10人以内の場合には、便所を男性用と女性用に区別することの例外として、独立個室型の便所を設けることによって足りることになりました。

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