口座振替納付

政府は、事業主から、預金または貯金の払出しとその払い出した金銭による労働保険料の納付(厚生労働省令で定めるものに限る)をその預金口座または貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があった場合には、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが労働保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出承認することができる。(法21条の2第1項)

ポイントは、

「どの保険料が口座振替できるのか」

「口座振替が実際に行われるタイミング」

「納期限後に引き落とされても期限内納付と扱われる特例」

の3つです。

 

口座振替できる

  • 概算保険料
  • 延納分
  • 確定保険料

口座振替できない

  • 増加概算保険料
  • 認定決定保険料
  • 印紙保険料
  • 特例納付保険料
  • 追徴金

提出先

口座振替利用者は

❌ 年金事務所経由

⭕ 労働局・労働基準監督署経由


特例

納期限後に引き落とされても、

「納付書等が金融機関に到達した日から2取引日経過後の最初の取引日

 

までなら期限内納付とみなされる。

 

目 次

  1. 口座振替の対象
  2. 口座振替による納付の流れ
  3. 納期限後でも期限内扱いになる特例

口座振替の対象

まず、口座振替できるのは通常の労働保険料です。

 

対象になるもの

 

① 概算保険料

通常の年度更新で納付するもの


② 延納する概算保険料

分割納付する場合

  • 第1期
  • 第2期
  • 第3期

も口座振替可能


③ 確定保険料

年度更新時の精算保険料


つまり、

通常の年度更新で発生する保険料

は基本的に口座振替できます。


口座振替の対象にならないもの


① 認定決定による保険料

事業主が申告しなかったため、

行政庁が職権で決定した保険料


② 増加概算保険料

賃金総額の見込みが大きく増えた場合の追加申告


③ 追加徴収保険料

後から徴収される保険料


④ 特例納付保険料

特別な事情による納付


⑤ 印紙保険料

日雇労働被保険者制度の保険料


⑥ 追徴金

ペナルティとして徴収されるもの


覚え方としては

イレギュラーな保険料は口座振替不可

です。

口座振替による納付の流れ

 

STEP1 申告書提出

事業主が

  • 概算保険料申告書
  • 確定保険料申告書

を提出します。

提出先は

  • 労働局
  • 労働基準監督署(経由)

です。


注意

口座振替利用者は

年金事務所経由はできません。


STEP2 労働局から銀行へ通知

労働局歳入徴収官が

  • 納付書
  • 電磁的記録

を金融機関へ送ります。


STEP3 銀行が引落し

金融機関が口座から保険料を引き落とします。


納期限

4月10日

4月10日に引落し

納期限後でも期限内扱いになる特例

 

ここが最も重要です。


なぜ特例があるのか

年度更新は

  • 申告期限
  • 納期限

が同じ日です。

例えば

7月10日

に申告書を提出した場合、

銀行が処理する時間がありません。


事業主に責任がないのに

納期限後扱いになると不合理です。


そこで法律は

一定期間内の引落しなら

納期限に納付したものとみなす

としています。


具体例


納期限

4月10日(金)


納付書到達

4月9日(木)


引落処理開始

4月10日(金)


土日

4月11日・12日

(銀行休業)


2取引日経過

4月13日(月)


その次の取引日

4月14日(火)


結果

4月14日までに引き落とされれば

実際には納期限後でも

4月10日に納付したものと扱われます。


「2取引日を経過した最初の取引日」とは

条文上は

納付書または電磁的記録が金融機関に到達した日から2取引日を経過した最初の取引日

です。


到達日

4月9日(木)

1取引日

4月10日(金)

2取引日

4月13日(月)

最初の取引日

4月14日(火)


ここまでなら期限内扱い

となります。

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