確定保険料の認定決定

確定保険料の認定決定とは、事業主が確定保険料申告書を提出しない場合や、提出した申告書の内容に誤りがある場合に、政府が職権で労働保険料額を決定し、その内容を事業主へ通知する制度です。

認定決定の通知を受けた事業主は、指定された期限までに納入告知書により労働保険料を納付しなければなりません。 

 

目 次

  1. 確定保険料の認定決定
    1. 「概算保険料」に係るもののまとめ
    2. 「確定保険料」に係るもののまとめ
  2. 追徴金の徴収
  3. 追徴金の額
  4. 追徴金の徴収が行われない場合
確定保険料、口座振替納付 
  1. 有期事業の申告期限
  2. 労働保険料の還付・充当
  3. 確定保険料の認定決定 本ページ

確定保険料の認定決定

政府は、事業主が

は、職権により労働保険料額を決定(認定決定)し、その内容を事業主へ通知します。(法19条4項)


納付期限

認定決定により不足額が生じた場合は、事業主は通知を受けた日の翌日から15日以内に、政府が指定する労働保険料を納付しなければなりません。(法19条5項)

ポイント

確定保険料申告書が未提出または誤っていた場合の手続きであるため、納付期限は15日以内と短く定められています。


通知方法

確定保険料の認定決定は、所轄都道府県労働局歳入徴収官納入告知書を送付することにより通知します。(則38条5項)

 

概算保険料との違い

 

納付書と納入告知書の違い

書類 特徴
納付書 納付者が金額などを記入して納付する
納入告知書 金額があらかじめ印字された状態で送付される

 

 

行政処分としての違い

項目 概算保険料認定 確定保険料認定
保険料の性質 予納 精算
債務の確定 法律上当然に発生 行政処分により確定
通知書類 納付書 納入告知書

「確定保険料」に係るもののまとめ

 

参照 ⇨ 「概算保険料」に係るもののまとめ

 

「概算保険料」と比較すると、延納ができないことや、納入告知書により納付することが大きな違いです。

区分 申告・納付期限 延納 通知書類
継続事業(原則) 6月1日から40日以内 納付書
有期事業 保険関係消滅日から50日以内 × 納付書
確定保険料認定決定 通知を受けた日の翌日から15日以内 × 納入告知書
追徴金 通知を発した日から30日経過後が納期限 × 納入告知書

追徴金の徴収

 

政府は、認定決定により事業主が確定保険料または不足額を納付しなければならない場合には、原則として追徴金を徴収します。(法21条1項)

追徴金を徴収する場合は、所轄都道府県労働局歳入徴収官が、通知を発した日から30日を経過した日を納期限として定め、納入告知書により通知します。(則26条、則38条5項)


追徴金と延滞金の違い

項目 追徴金 延滞金
性質 制裁(ペナルティ) 遅延利息
発生原因 認定決定を受けたこと 納期限までに納付しなかったこと
根拠 法21条 法28条
税率等 納付額の10%(印紙保険料は25%) 年率により日割計算

整理

  • 追徴金申告をしなかった、又は誤った申告をしたことに対する制裁
  • 延滞金申告はしたが、期限までに納付しなかったことによる遅延利息

追徴金の額

追徴金の額は、

納付すべき確定保険料(1,000円未満切捨て)×10%

です。(法21条1項)

印紙保険料については、25%となります。


 

計算方法

区分 計算式
確定保険料 納付すべき額 × 10%
印紙保険料 納付すべき額 × 25%

※いずれも、基礎となる保険料額の1,000円未満は切り捨てます。

追徴金の徴収が行われない場合

 

次の場合には、追徴金は徴収されません。(法21条1項ただし書、法21条2項)

該当事由 内容
天災その他やむを得ない理由 地震、火災、洪水、暴風雨などの不可抗力や、これに準ずる客観的な事情により保険料を納付しなければならなくなった場合
少額の場合 納付すべき確定保険料または不足額が1,000円未満の場合

 

「天災その他やむを得ない理由」とは

地震・火災・洪水・暴風雨などの不可抗力による災害や、それに類する客観的な事故をいいます。

一方で、

  • 法令を知らなかったこと
  • 営業不振
  • 資金繰りの悪化

などは、「やむを得ない理由」には該当しません。(平成15年3月31日基発0331002号)

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