概算保険料の認定決定

通常、労働保険料は事業主が自ら計算して申告します(申告納付方式)。

しかし、

  • 申告しない
  • 虚偽の申告をする
  • 著しく誤っている

場合には、

政府(歳入徴収官)が職権で保険料額を決定する

ことになります。

これを 認定決定

といいます。


イメージ

通常

事業主  →  申告  →  納付


 

認定決定

事業主が申告しない   →  歳入徴収官  →  保険料額を決定   →  納付を命じる

 

 

超重要

項目 内容
概算保険料 認定決定○・追徴金×
確定保険料 認定決定○・追徴金○
増加概算保険料 認定決定×

通知方法

種類 通知書
概算保険料 納付書
確定保険料 納入告知書
印紙保険料 納入告知書

延納対象(4つ)

  • 概算保険料
  • 増加概算保険料
  • 追加概算保険料
  • 認定決定に係る概算保険料

 

 

目 次

  1. 認定決定と追徴金の対象
    1. #納付書とは
  2. 認定決定された概算保険料の延納

認定決定と追徴金の対象

 

表にすると次のようになります。

保険料の種類 認定決定 追徴金
概算保険料 ○ ×
確定保険料 ○ ○
増加概算保険料 × ―

① 概算保険料

認定決定の対象です。

しかし、 追徴金は課されません。


理由

概算保険料はあくまで見込み額だからです。

最終的に確定保険料で精算されるため、

追徴金までは課されません。


② 確定保険料

認定決定の対象です。

さらに、 追徴金の対象にもなります。


追徴金とは

簡単に言えば、

ペナルティ

故意や重大な過失により申告しなかった場合などに課されます。


③ 増加概算保険料

認定決定の対象ではありません。

したがって、

追徴金もありません。


通知方法の違い


概算保険料の認定決定

通知方法

→ 納付書


確定保険料の認定決定

通知方法

→ 納入告知書


印紙保険料の認定決定

通知方法

→ 納入告知書


覚え方

種類 通知書
概算保険料 納付書
確定保険料 納入告知書
印紙保険料 納入告知書

 

納付書とは

納付書は、

「この金額を納めてください」

という支払用紙です。

銀行や郵便局で納付するための書類であり、行政上の命令というよりは納付手続のための書面です。

労働保険では、

概算保険料の認定決定

が行われた場合、

歳入徴収官は納付書を送付します。


納入告知書とは

納入告知書は、

「この金額を納入しなさい」

という行政庁の正式な徴収処分です。

税金の督促に近いイメージです。

行政処分としての性格があり、これに従わない場合は滞納処分へ進むことがあります。

労働保険では、

  • 確定保険料の認定決定
  • 印紙保険料の認定決定

の通知に用いられます。


 

なぜ使い分けるのか

 

概算保険料

概算保険料は

  • 見込み額
  • 後で確定精算される

ものです。

そのため比較的簡易な

納付書 で通知します。


確定保険料

確定保険料は

  • 最終的な保険料
  • 国の債権額が確定

しているため、

より強い法的性格を持つ

納入告知書

で通知します。


覚え方

次のように整理すると覚えやすいです。

 

概算 → 仮の金額    → 納付書

確定 → 最終確定額    → 納入告知書

認定決定された概算保険料の延納

延納できるのは次の4つです。


① 概算保険料

(通常の概算保険料)


② 増加概算保険料

賃金総額見込み増加時など


③ 追加概算保険料

継続事業の賃金見込額増加による追加納付


④ 認定決定に係る概算保険料

今回の論点


覚え方

「概算保険料と名の付くものは基本的に延納できる」

と整理すると覚えやすいです。

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