メリット制の適用対象となる事業

  •  労災保険率は、災害のリスクに応じて、事業の種類ごとに定められている。しかし、事業の種類が同じでも、作業工程、機械設備、作業環境、事業主の災害防止努力の違いにより個々の事業場の災害率には差が生じる
  •  そこで、労災保険制度では、事業主の保険料負担の公平性の確保と、労働災害防止努力の一層の促進を目的として、その事業場の労働災害の多寡に応じて、一定の範囲内で労災保険率または確定保険料の額を上下させる制度(メリット制)を設けている
  • つまり労災保険のメリット制とは、

    事業場ごとの災害発生状況(給付額)に応じて、労災保険料率を増減させる制度

    です。

    簡単に言えば:

    • 災害が少ない → 保険料が下がる

    • 災害が多い → 保険料が上がる

    という仕組みです。

    その際に使われるのが「メリット収支率」  です。

  •  メリット制には、
  1. 継続事業一括有期事業を含むのメリット制」と
  2. 有期事業のメリット制2種類がある。

 

目 次

  1. 「事業の継続性」要件
  2. 「事業の規模」要件

「事業の継続性」要件

収支の安定性がある程度必要

  • 継続事業一括有期事業を含むのメリット制の適用事業は、次の要件を満たさなければならない。(法12条3項)
連続する3保険年度中の最後の保険年度に属する3月31日基準日において、労災保険に係る保険関係が成立した後3年以上経過しているもの。
  • 保険関係成立当初の実績だけでは、収支率の評価が実情に即さないことから労災保険に係る保険関係が成立した後3年以上継続性のある事業についてメリット制は適用されます

なお一括有期事業にも、「継続事業のメリット制が適用されます

  • 一括の認可が後から出ても

  • メリット制の計算期間は

  • 「指定事業」の労災保険関係が成立した日から数えます

つまり

  • 一括認可日ではなく、指定事業の最初の成立日が基準になります。

 

 

なお

  • 一括する前に

  • 他の事業(当該指定事業以外)で払った保険料

  • 他の事業で発生した労災給付

は、指定事業のメリット収支率の計算には入れません

メリット制は本来、各事業の災害実績に応じて保険料を調整する制度です。

もし一括前の他事業の実績まで含めてしまうと:

  • 指定事業の努力と無関係な災害実績が影響してしまう

  • 不公平が生じる

そのため、

一括前の他事業の実績は切り離す
指定事業ベースで計算する

という整理になっています。

 

全体を簡単にまとめると

  1. 継続事業を一括しても

  2. メリット制の計算期間は
    指定事業の保険関係成立日から数える

  3. しかし
    一括前の他事業の保険料や労災給付は
    指定事業のメリット収支率には入れない

というルールです。


 イメージ例

  • A事業:2020年に保険関係成立

  • B事業:2023年にAと一括

  • 一括認可:2023年

この場合:

  • メリット制の成立期間 → 2020年から

  • ただし

    • 2023年より前のB事業の災害実績 → 含めない

 

ということになります。

 

令和元年7月1日に労災保険に係る保険関係が成立した事業のメリット収支率、「令和2年度から令和4年度までの3保険年度収支率で算定されます

「事業の規模」要件

 

  • 継続事業一括有期事業を含むのメリット制の適用事業は、次の要件を満たさなければならない。(法12条3項、則17条2項・3項)
連続する3保険年度中各保険年度において、次のいずれかに該当する規模の事業であること。

100人以上の労働者を使用する事業

労働者には特別加入した中小事業主等も算入されます。(昭和40年11月1日基発1454号)

20人以上100人未満の労働者を使用する事業であって、災害度係数0.4以上であるもの
一括有期事業である建設の事業または立木の伐採の事業については、当該保険年度の確定保険料の額40万円以上である事業  

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