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同一の傷病につき「健康保険法」の療養の給付等に相当する給付を他の法令の規定により受けることができるときは、健康保険の保険給付は行わない。
目 次
労災保険法などによる給付との調整
同一の傷病につき「健康保険法」の療養の給付等に相当する給付を他の法令(労災保険法、国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法など)の規定により受けることができるときは、健康保険の保険給付は行わない。(法55条1項)
保険者は、「傷病手当金」の支給を行うにつき必要があると認めるときは、労働者災害補償保険法、国家公務員災害補償法または地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例の規定により給付を行う者に対し、当該給付の支給状況につき、必要な資料の提供を求めることができる。
(法55条2項)
公費負担医療との調整
被保険者に係る療養の給付または入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、同一の疾病または負傷について、他の法令の規定により国または地方公共団体の負担で療養または療養費の支給を受けたときは、その限度において、行われない。(法55条4項)
| 制度 | 制度内容 |
|---|---|
| 1. 災害救助法の規定による医療 | 非常災害の場合に、災害救助法が発動となったとき、救助としての医療が行われればその限度において療養の給付は行われない (100%が公費負担となるため、被保険者負担は発生しない) |
| 2. 生活保護法の規定による医療扶助等 | 生活保護法、単独の場合は、100%交付負担 生活保護法により医療扶助と健康保険の保険給付が併用される場合には、原則として、その費用の70%を健康保険が負担し、残りの30%が公費負担となる(自己負担分がすべて公費負担となる)。 |
| 3. 結核患者(入院医療) | 感染症法による結核患者に対して入院の勧告または入院の措置が実施された場合、原則として、その費用の70%を健康保険が負担し、残りの30%が公費負担となる(ただし、世帯の所得により月額2万円を限度とする一部負担をする場合もある)。 |
| 4. 結核患者(通院医療) | 感染症法による結核患者が通院医療を受けるために必要な費用は、その70%を健康保険が負担し、25%を公費が負担し、当該医療に要した費用の5%が被保険者の自己負担額となる。 |
| 5. 精神障害(通院医療) | 障害者総合支援法による精神障害の通院医療を受ける場合は、その費用の70%が健康保険等が負担し、残りの20%が公費負担、残り10%が被保険者の自己負担となる(ただし、自己負担額には上限がある)。 |
| 6. 公害補償法の規定による医療 |
(昭和50年12月8日保険発110号、庁保険発20号) |
2.について
通常、生活保護の被保護者は、生活保護の適用を受けた日から国民健康保険等の被保険者資格は喪失するため、社会保険の適用を受けません(生活保護の医療券の支給を受けます)。
ただ、生活保護法における被保護者で、職域保険(健康保険など)に加入している人がわずか(2.4%(平成18年被保護者全国一斉調査))ですが存在していて、その場合の取扱いが上記2.の内容となります。
6.について
高度経済成長期に様々な公害(慢性気管支炎、水俣病、イタイイタイ病など)が発生し、多くの人に健康被害が発生しました。その対応として、上記6.のような取扱いがされています。
大きな台風により被害を被ったときなどに、災害救助法の適用を受ける場合があります。この場合、全額が公費対象で全額が公費負担となります。
この場合、自己負担はありません。
このケースには、生活保護法(単独)、原爆被爆者援護法(認定疾病)、感染症法(新感染症・指定感染症)などがあります。
生活保護の被保護者には、社会保険に加入していない人(単独)と、職域保険(健康保険など)の資格を有している人(併用)がいます。
感染症法において結核は二類感染症に分類され、公費負担制度が適用されています。これには、入院勧告のケースと、一般医療(外来)のケースがあります。
障害者総合支援法においては、更生医療、育成医療、精神通院医療の制度がありますが、いずれも原則として、10%の自己負担となります(自己負担額には上限があります)。
被保険者が少年院などに収容などされた場合
(被保険者本人に係る保険給付)
被保険者または被保険者であった者が、次のいずれかに該当する場合には、疾病、負傷または出産につき、その期間に係る保険給付(傷病手当金及び出産手当金の支給にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る)は、行われない。(法118条1項)
| 被保険者が少年院などに収容などされた場合 |
|---|
|
被保険者が、少年院などに収容などされた場合であっても、死亡に関する保険給付は行われる。(昭和2年2月5日保理490号)
少年院などに収容などされた場合、「公費負担」が行われるため、保険給付は行われません。
ただし、この給付制限は、保険給付すべてに一律に行われるのではなく、「死亡」に関する給付には行われません。
したがって、死亡した場合には、埋葬料(埋葬費)は支給されることになります。
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