雇用保険法
被保険者に関する届出

雇用保険法に基づく被保険者に関する主な届出には、従業員の入社時、退職時、転勤時などに提出が必要な「資格取得届」「資格喪失届」「転勤届」などがあります 

ポイント

 

資格取得届

  • 提出期限は「資格取得日の属する月の翌月10日まで」。
  • 提出先は事業所所在地を管轄する公共職業安定所長。
  • 「雇用されるに至った日」とは、雇用契約成立日ではなく、実際に労働を開始する日である。
  • 試用期間中も初日から被保険者となる。
  • 被保険者証はハローワークが交付し、事業主経由で本人へ渡される。

資格喪失届

  • 提出期限は資格喪失日の翌日から10日以内。
  • 退職・死亡は翌日に資格喪失する。
  • 取締役就任や所定労働時間の変更による資格喪失は、その日に資格喪失する。
  • 資格喪失届には、離職等を証明する書類を添付する。
  • 特定受給資格者・特定理由離職者に該当する場合は、その事実を証明する書類も添付する。

離職証明書

  • 離職が原因で資格を喪失した場合は、原則として資格喪失届に離職証明書を添付する。
  • 本人が離職票を希望しない場合は、原則として離職証明書は不要。
  • ただし、離職日に59歳以上の者については、本人が希望しなくても離職証明書の添付が必要。
  • 後日離職者から請求があれば、事業主は離職証明書を交付しなければならない。

日雇労働被保険者

  • 資格取得届は本人が提出する。
  • 提出期限は区域要件に該当した日から5日以内。

一言で総まとめ

「資格取得届は『翌月10日まで』、資格喪失届は『資格喪失日の翌日から10日以内』。退職時は原則として離職証明書を添付するが、離職票不要なら省略できる。ただし59歳以上は必ず添付。日雇労働被保険者の資格取得届は本人が5日以内に提出する。」

 

目 次

  1. 資格取得届
  2. 被保険者証の交付
  3. 被保険者となった事実のあった日
  4. 資格喪失届
  5. 離職証明書の添付及び交付
  6. 被保険者が離職票の交付を希望しないとき

資格取得届(則6条)

いつ提出する?

労働者が

雇用保険の被保険者になったとき

提出します。


提出期限

資格取得日の属する月の翌月10日まで

 

覚え方

取得だけは「翌月10日」

※雇用保険の届出は原則「10日以内」ですが、資格取得届だけ例外です。


提出先

事業所所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)


経由提出

  • 年金事務所経由
  • (統一様式の場合)労働基準監督署経由も可

「被保険者となった日」とは

重要です。

❌ 雇用契約を締結した日

ではありません。

実際に雇用関係に入り、最初に労働を提供すべき日

つまり

初出勤日

と考えると覚えやすいです。


試用期間中は?

試用期間中でも

初日から被保険者になります。


その他資格取得となる例

  • 暫定任意適用事業が適用事業となった日
  • 任意加入の認可を受けた日

※「認可申請日」ではありません。

被保険者証の交付

資格取得が確認されると

ハローワークが

雇用保険被保険者証

を交付します。

通常は

事業主経由

で本人へ渡されます。

 

ポイント

事業主に保管義務はありません。

資格喪失届(則7条)

いつ提出する?

被保険者でなくなったとき

  • 退職
  • 死亡
  • 取締役就任
  • 所定労働時間短縮など

提出期限

資格喪失日の翌日から10日以内

 

覚え方

喪失は「10日以内」


資格喪失日は?

 

退職・死亡

離職日の翌日

死亡日の翌日

に資格喪失


取締役になった場合

その日

資格喪失


所定労働時間が要件未満

その日

資格喪失


3月31日退職

4月1日資格喪失

4月2日から10日以内

4月11日まで提出


添付書類

雇用保険被保険者資格喪失届

には

離職等を証明する書類を添付します。

  • 労働契約書
  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 登記事項証明書

 

なぜ添付書類が必要か

ハローワークは、

  • 本当に離職したのか
  • 離職理由は何か
  • 賃金はいくらだったか

を確認する必要があります。

なぜなら、

  • 失業給付額
  • 給付制限
  • 特定受給資格者該当性

などに直結するからです。


特定受給資格者等の場合

さらに

会社都合退職を証明する書類

  • 解雇通知
  • 退職勧奨通知
  • 雇止め通知

なども添付します。


規則7条1項の基本構造

則7条1項は、

資格喪失届に、

「被保険者でなくなった事実」を証明する書類

を添付しろと定めています。

具体例として、

  • 労働契約書
  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 登記事項証明書

などが列挙されています。

つまり、

「離職の事実」と「賃金情報」と「離職理由」

を客観的に確認できる資料が必要です。

 

特定受給資格者 や

特定理由離職者

に該当すると、

など失業給付で有利になります。

そのためハローワークは、

「本当に会社都合的離職なのか」

を確認する必要があります。

だから、

などの資料提出が求められます。

  • 給付制限なし
  • 給付日数増加
  • 退職勧奨通知
  • 面談記録
  • 合意退職書

離職証明書の添付及び交付

 

これは正式には、

雇用保険被保険者離職証明書

です。

 

原則

退職による資格喪失なら

資格喪失届+離職証明書

を提出します。

離職票作成の基礎になる重要書類です。

ここには、

  • 離職理由
  • 賃金額
  • 離職日

などを記載します。

 

 

添付書類整理

 

共通で必要

 

① 離職証明書

② 賃金確認書類

  • 賃金台帳
  • 出勤簿
  • タイムカード等

 

特定受給資格者関係なら追加

 

③ 離職理由証明書類

  • 退職勧奨通知
  • 解雇通知
  • 雇止め通知等

 

懲戒解雇系なら追加

 

④ 重責解雇関係資料

  • 解雇予告除外認定書等 

被保険者が離職票の交付を希望しないとき

 

事業主は、当該資格喪失届を提出する際に当該被保険者が離職票の交付を希望しないときは、離職証明書を添えないことができる。(則7条3項)

 

添付しなくてよい場合

 

本人が

離職票を希望しない

場合

離職証明書は不要です。


例外

 

59歳以上

本人が不要と言っても

必ず離職証明書を添付

します。

 

理由

 

高年齢雇用継続給付で利用するためです。


後から欲しいと言われたら?

 

事業主は

後日でも

離職証明書を交付しなければなりません。


離職証明書が不要なケース

 

離職が原因でない場合

  • 死亡
  • 在籍出向
  • 出向元への復帰

 

日雇労働被保険者資格取得届

 

誰が提出?

日雇労働被保険者本人


提出期限

5日以内


提出先

住所・居所を管轄する

 

公共職業安定所

 

 

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