雇用保険法
失業等給付の種類

雇用保険の「失業等給付」は、失業した人だけに支給されるものではありません。

再就職を支援する給付や、資格取得のための給付、育児・介護などで働き続ける人を支援する給付も含まれています。

失業等給付は、次の4つに分類されます。

まずは、この4つに分かれることを押さえましょう。(法10条1項)

 

全体のイメージ

給付 目的
求職者給付 失業中の生活保障
就職促進給付 早期再就職を支援
教育訓練給付 資格取得・能力開発を支援
雇用継続給付 離職せず働き続けることを支援

ポイント

  • 失業等給付は4種類(求職者・就職促進・教育訓練・雇用継続)
  • 一般被保険者だけが「基本手当・技能習得手当・寄宿手当・傷病手当」の対象
  • 高年齢・短期雇用特例・日雇には傷病手当は支給されない
  • 再就職手当・就業促進定着手当は一般受給資格者のみが対象
  • 常用就職支度手当・移転費・求職活動支援費は、高年齢・短期雇用特例・日雇にも一定の要件で支給される

この章では、個々の給付の細かな要件を覚える前に、「どの給付が誰を対象にしているのか」という全体像を理解しておくことが重要です。これが整理できると、各給付制度の学習が格段に進めやすくなります。

 

目 次

  1. 求職者給付
  2. 就職促進給付

求職者給付

求職者給付は、

離職した人の生活を保障し、再就職を支援するための給付 です。

被保険者の種類によって、支給される給付が異なります。

在職中の被保険者 離職後 支給される給付
一般被保険者 受給資格者 基本手当・技能習得手当・寄宿手当・傷病手当
高年齢被保険者 高年齢受給資格者 高年齢求職者給付金
短期雇用特例被保険者 特例受給資格者 特例一時金
日雇労働被保険者 日雇受給資格者 日雇労働求職者給付金

一般被保険者だけにある給付

一般被保険者には、

が支給されます。

 

 

傷病手当に注意

高年齢受給資格者、特例受給資格者及び日雇受給資格者には傷病手当は支給されません。

 

 

在職区分 → 離職後の資格 → 求職者給付

在職(被保険者区分) 離職(資格の呼び名) 求職者給付
一般被保険者 受給資格者 ・基本手当
・技能習得手当
・寄宿手当
傷病手当
高年齢被保険者 高年齢受給資格者 高年齢求職者給付金
短期雇用特例被保険者 特例受給資格者 特例一時金
日雇労働被保険者 日雇受給資格者 日雇労働求職者給付金

就職促進給付

就職促進給付は、

できるだけ早く再就職することを支援する給付 です。

次の3つに分類されます。

① 就業促進手当

  • 再就職手当
  • 就業促進定着手当
  • 常用就職支度手当

 

② 移転費

遠方へ就職するために転居が必要となった場合の費用です。

 

③ 求職活動支援費

  • 広域求職活動費
  • 短期訓練受講費
  • 求職活動関係役務利用費

求職活動に必要な費用を支援します。


高年齢被保険者などにも支給されるもの

高年齢被保険者、

短期雇用特例被保険者、

日雇労働被保険者にも、

一定の要件を満たせば、

  • 常用就職支度手当
  • 移転費
  • 求職活動支援費

は支給されます。


支給されないもの

一方、次の2つは、

一般の受給資格者だけが対象です。

  • 再就職手当
  • 就業促進定着手当

つまり、

高年齢被保険者、

短期雇用特例被保険者、

日雇労働被保険者には支給されません。

 教育訓練給付

教育訓練給付は、

資格取得やスキルアップを支援する給付

です。

代表的なものは、

  • 一般教育訓練給付金
  • 特定一般教育訓練給付金
  • 専門実践教育訓練給付金

があります。

受講費用の20%~80%が支給されます。


雇用継続給付

雇用継続給付は、

離職せず働き続けられるよう支援する給付

です。

代表的なものは、

  • 高年齢雇用継続給付
  • 育児休業給付
  • 介護休業給付
  • 教育訓練休暇給付金(2026年創設)

 

があります。

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