特定技能の定期面談について

実施頻度・面談内容・オンライン面談の条件

特定技能1号の外国人を受け入れる場合、支援の一環として、外国人本人とその監督者に対する定期面談が必要です。仕事や生活の状況を確認し、困りごとや法令違反などの問題を早期に把握するために実施します。

定期届出が年1回になった後も、定期面談は引き続き3か月に1回以上必要です。

 

目 次

  1. 誰が、誰と面談するのですか?
  2. 通訳を入れてもいいのですか?
  3. 面談では、何を確認しますか?
  4. オンラインでも実施できますか?
  5. 初回や年1回の対面面談は義務ですか?
  6. 面談後は、報告書を作成します
  7. 法令違反などが分かった場合は、通報が必要です
  8. 定期面談をしなかった場合は?

誰が、誰と面談するのですか?

 

面談は、支援責任者又は支援担当者が実施します。外国人本人だけでなく、その外国人を監督する立場にある者とも、それぞれ面談する必要があります。

項目 内容
実施者 支援責任者又は支援担当者
面談対象者 ①1号特定技能外国人本人、②その監督者
監督者の例 本人に対して指揮命令権を有する直属の上司など
実施頻度 それぞれ3か月に1回以上
派遣の場合 派遣先の監督者との面談も必要

外国人本人との面談だけで完了したものとしないよう、ご注意ください。

通訳を入れてもいいのですか?

 

はい、定期面談に通訳人を同席させることは可能です。オンライン面談でも同様です。

「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」33頁では、通訳人等を「履行補助」として委託し、同席させることができるとされています。

ただし、次の点に注意が必要です。

  • 面談を実施するのは支援責任者又は支援担当者です。 通訳人だけに面談を任せることはできません。
  • 通訳を介して、外国人本人が十分に理解できる言語で面談を行う必要があります。
  • 通訳人は外部に委託することも可能です。登録支援機関の職員として雇用することまでは求められません。

したがって、「支援責任者又は支援担当者が質問・確認を行い、通訳人がそのやり取りを訳す」という形で実施できます。 ⇒ 「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」33頁

外部通訳人の位置付けについては、受入れ運用要領 150頁も参照してください。

面談では、何を確認しますか?

 

労働状況や生活状況を把握できるよう、例えば次のような点を確認します。

確認項目 主な確認内容の例
仕事内容 実際の業務が雇用契約や説明された内容と合っているか
給与・労働時間 給与の支払状況、残業、休日・休暇の取得状況
職場環境 上司や同僚との関係、ハラスメント、仕事上の困りごと
生活・健康 住居や生活上の不安、体調、医療機関の利用に関する困りごと
支援の状況 必要な支援を受けられているか、追加の相談や希望がないか

外国人本人との面談は、本人が十分に理解できる言語で実施する必要があります。必要に応じて通訳を手配し、本人が安心して話せる環境を整えましょう。

オンラインでも実施できますか?

 

定期面談は、面談対象者の同意を得たうえで、互いの表情を確認できる方法を使い、面談を録画・保存するなどの条件を満たせば、オンラインで実施できます。 

「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」32~33頁

 

1.外国人本人・監督者それぞれの同意を得る

オンラインで面談する対象者の同意が必要です。受入れ企業の同意だけで、外国人本人の同意に代えることはできません。

対象者 同意の確認方法
1号特定技能外国人 支援計画書(参考様式第1-17号)の「Ⅳ 支援内容 9 定期的な面談の実施・行政機関への通報」欄の記載と、末尾の署名欄により確認
外国人を監督する立場の者 任意の様式で確認可能

同意がない場合や、過去に同意していても対面を希望した場合には、対面で実施する必要があります。 ⇒ 入管庁

 

2.互いの表情を確認しながら会話できるシステムを使う

オンライン会議システムやテレビ電話など、面談担当者と対象者が互いの表情等を確認しながら会話できる方法が必要です。

したがって、通常のオンライン面談としては、次の方法では要件を満たしません。

  • 音声だけの電話
  • カメラをオフにした通話
  • メールやチャットだけでの確認
  • アンケートへの回答だけで済ませる方法

 

3.面談の様子を録画し、雇用契約終了後1年以上保存する

オンライン面談は、面談の様子を録画し、特定技能雇用契約の終了の日から1年以上保存する必要があります。また、地方出入国在留管理局から閲覧を求められた場合には、応じなければなりません。

注意したいのは、「面談日から1年間」ではないという点です。雇用契約が継続している間も保存し、終了後も1年以上保存します。

運用要領は「録画」を求めているため、音声の録音や議事録だけで代えることはできません。

 

4.問題や第三者の介入が疑われる場合は、改めて対面で面談する

オンライン面談の結果、次のような疑いがある場合には、改めて対面面談を行う必要があります。

  • 外国人の業務内容、待遇、保護に関する事項に問題がある疑い
  • 第三者が面談に介入している疑い

問題が確定した場合だけでなく、疑われる段階でも対面面談が必要とされています。

 

5.支援責任者又は支援担当者が実施する

オンラインの場合も、面談を行うのは支援責任者又は支援担当者です。

通訳人や法律等の専門家を補助者として同席させることは可能ですが、通訳人だけに面談を任せることはできません。また、外国人との面談は、本人が十分に理解できる言語で実施する必要があります。

「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」32~33頁

 

6.面談の頻度・対象者・報告書の作成は変わらない

オンラインにしても、次の基本要件は変わりません。

項目 必要な対応
頻度 3か月に1回以上
対象者 外国人本人と、その監督者それぞれ
実施者 支援責任者又は支援担当者
面談結果 定期面談報告書(参考様式第5-5号・第5-6号)に記載し、保存

録画を保存していても、定期面談報告書の作成・保存は必要です。 面談の実施体制と報告書については、「特定技能外国人受入れに関する運用要領」89~90頁

 

7.オンラインへの切替えだけなら、支援計画変更の届出は不要

すでに実施中の支援計画について、定期面談をオンラインで実施する旨の支援計画変更の届出は不要です。

ただし、面談対象者の同意を確認した書面は、帳簿書類として保存する必要があります。 「届出不要」であっても、同意確認や書面保存を省略できるわけではありません。

初回や年1回の対面面談は義務ですか?

 

運用要領では、次の場合に対面で面談することが望ましいとされています。

  • 受入れ後、初めて面談するとき

  • 面談担当者が変更された後、初めて面談するとき

  • オンライン面談を利用している場合の、1年に1回以上の面談

これらは「対面での実施が望ましい」という取扱いです。一方、面談対象者が対面を希望する場合や、オンライン面談で問題が疑われる場合などは、対面での実施が必要です

面談後は、報告書を作成します

 

定期面談を行った後は、外国人本人用と監督者用の報告書を作成します。

面談対象者 使用する参考様式
1号特定技能外国人本人 定期面談報告書(参考様式第5-5号)
監督者 定期面談報告書(参考様式第5-6号)

面談で確認した内容や問題点、その後の対応が分かるように記録してください。問題が認められ、支援計画の実施困難に係る届出や特異事案報告を行う場合には、該当する報告書の写しを添付します。

法令違反などが分かった場合は、通報が必要です

 

面談により、賃金不払残業などの労働関係法令違反やその他の問題を把握した場合は、労働基準監督署その他の関係行政機関への通報が必要です。

問題を報告書に記録するだけで終わらせず、内容に応じた通報や必要な対応を行ってください。

 

参考:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」

定期面談をしなかった場合は?

 

定期面談を実施しなかった場合、原則として支援計画に基づく義務的支援の未実施となり、入管による指導や、登録支援機関の登録取消し等の対象になり得ます。 ただし、1回実施を漏らしたら直ちに登録取消しになる、という一律の取扱いではありません。

 

1.受入れ企業・登録支援機関への影響

支援を行う者 想定される対応・処分
自社支援を行う受入れ企業 指導・助言、支援計画の適正な実施が確保されていない場合の改善命令など
支援を受託する登録支援機関 指導・助言、支援計画に基づく支援を行わなかったことによる登録取消しなど

運用要領では、登録支援機関が委託を受けた支援計画に基づいて支援業務を行わなかった場合は、登録取消しの対象となると明記されています。入管庁の案内でも、法令違反等に対する指導や登録取消しの可能性が示されています。

 

2.未実施の場合は、届出・報告への対応も必要です

運用要領では、支援計画に記載された支援を実施できなかった場合は、支援の実施困難に関する届出・報告の対象とされています。

支援の形態 対応
自社支援・一部委託 受入れ企業が、実施困難となる事由を認知した日から14日以内に「支援計画の実施困難に係る届出」(参考様式第3-7号)を提出
登録支援機関への全部委託 登録支援機関が、受入れ企業を管轄する入管に、参考様式第4-3号による報告を行う。受入れ企業による上記届出は不要

実施予定だった支援が実施困難となった場合には、支援実施困難に係る理由書(参考様式第5-13号)も作成・提出します。受入れ企業の14日以内という届出期限は、入管庁の案内でも確認できます。

 

3.実施漏れが判明したら、次の対応を進めます

  1. 速やかに面談を実施する。
    外国人本人と監督者のうち、どちらが未実施なのかも確認します。

  2. 未実施の期間・理由・経緯を記録する。
    日程調整の記録、連絡履歴、担当者の管理状況などを整理します。

  3. 必要な届出・報告と理由書の提出を行う。
    提出期限を過ぎている場合も放置せず、管轄入管に事情を説明して対応します。

  4. 再発防止策を整える。
    面談予定の管理、期限前の確認、担当者不在時の代替体制などを見直します。

 

後から面談を行っても、所定の時期に実施していなかった事実がなくなるわけではありません。 実施日をさかのぼらせたり、実施していない面談の報告書を作成したりせず、事実に即して説明することが重要です。

なお、運用要領には「本人の申出により支援を実施しなかった場合」は届出対象外とし、申出の記録を保存する取扱いがあります。ただし、これは本人から一度断られれば、その後も定期面談を省略してよいという意味ではありません。 拒否の理由を確認し、日時・方法の調整を行い、それでも実施できない場合は管轄入管に対応を確認するのが適切です。

:「特定技能外国人受入れに関する運用要領」121~122頁、129~130頁、163~165頁。

※2026年10月時点の公表情報に基づいています。

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