厚生年金保険法
高齢任意加入被保険者

  •  厚生年金保険では70歳以上の者は被保険者としないことになっていますが、適用事業所に使用されている者が、70歳以上になっても老齢基礎年金等の老齢または退職を事由とする年金たる給付を受けることができないときは、受給資格を満たすまで厚生年金保険の被保険者(高齢任意加入被保険者)となることができます。
  •  また、適用事業所以外の事業所に使用されている者に対しても、高齢任意加入被保険者となる途が用意されています。

 

目 次

  1. 高齢任意加入被保険者
  2. 適用事業所以外の事業所に使用される高齢任意加入被保険者
  3. 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者
  4. 保険料の負担及び納付
  5. 同意

高齢任意加入被保険者

 

  •  70歳以上になっても、老齢または退職を支給事由とする年金たる給付を受けられない場合には、「高齢任意加入被保険者」となることができる

 

  • 高齢任意加入被保険者は、次の2つに分けることができる。
高齢任意加入被保険者
  1.  適用事業所以外の事業所に使用される高齢任意加入被保険者
  2.  適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者
  1. 65歳以上の場合老齢厚生年金等の受給権を有しているときには第2号被保険者になることはできません
  2. しかし、「65歳以上の場合であっても老齢厚生年金や老齢基礎年金等の受給権を有していない場合には第2号被保険者となることができます
  3. 70歳になると厚生年金保険の当然被保険者の資格は喪失しますがこの時点においてもまだ老齢厚生年金や老齢基礎年金等の受給権を有していない場合、「高齢任意加入被保険者になり受給権が発生するまでの間厚生年金保険に加入することができます
    この場合やはり第2号被保険者になり続けることになります
  4. 高齢任意加入被保険者は、年齢を理由として資格を喪失することはなく資格喪失の申出など喪失理由に該当しない限り政令で定める年金給付の受給権を取得するまで被保険者となります
  5. 高齢任意加入被保険者の目的は、「老齢または退職を支給事由とする年金給付の受給権の取得です。「障害や死亡を支給事由とする年金給付の受給権の取得ではありません

 

 

年齢による資格喪失

区分 年齢による資格喪失
任意単独被保険者 70歳に達した日に資格喪失
高齢任意加入被保険者 年齢により資格喪失することはない

適用事業所以外の事業所に使用される高齢任意加入被保険者

 

適用事業所以外事業所に使用される70歳以上の者は、次のすべての要件を満たす場合に、被保険者となることができる。(附則4条の5第1項)

 

適用事業所以外の事業所に使用される高齢任意加入被保険者
  1.  老齢厚生年金、国民年金法による老齢基礎年金その他の老齢または退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有しないこと
  2.  高齢任意加入被保険者となることにつき、事業所の事業主の同意を得ること
  3.  厚生労働大臣の認可を受けること
  4.  適用除外のいずれにも該当しないこと

 

 

高齢任意加入被保険者の資格の取得の認可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を日本年金機構提出しなければならない。
(則5条の2第3項)

 

申請書の記載内容
  1.  氏名生年月日及び住所(1号)
  2.  個人番号(基礎年金番号を有する者にあっては、個人番号または基礎年金番号)(1号の2)
  3.  被保険者の種別(2号)
  4.  基金の加入員であるときは、その旨(3号) 
  5.  報酬月額(4号)
  6.  事業所の名称所在地及び事業の種類(5号)
  7.  現に健康保険の被保険者であときは、その旨(6号)
  8.  附則4条の3第7項に規定する事業主の同意があるときは、その旨(7号)

適用事業所以外の事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、厚生労働大臣の認可を受けて、いつでも、被保険者の資格を喪失することができる。(附則4条の5第1項、法11条)

適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者

 

適用事業所に使用される70歳以上の者は、次のいずれの要件を満たす場合に、被保険者となることができる。(附則4条の3第1項)

 

適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者
  1.  老齢厚生年金国民年金法による老齢基礎年金その他の老齢または退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有しないこと
  2.  実施機関に申し出ること
  3.  適用除外のいずれにも該当しないこと

 

 

高齢任意加入被保険者の資格の取得の申出は、次の事項を記載した申出書を日本年金機構提出することによって行う。(則5条の2第1項)

 

申出書の記載内容
  1.  氏名生年月日及び住所(1号)
  2.  個人番号(基礎年金番号を有する者にあっては、個人番号または基礎年金番号)(1号の2)
  3.  被保険者の種別(2号)
  4.  基金の加入員であるときは、その旨(3号)
  5.  報酬月額(4号)
  6.  事業所の名称所在地及び事業の種類(5号)
  7.  現に健康保険の被保険者であるときは、その旨(6号)
  8.  附則4条の3第7項に規定する事業主の同意があるときは、その旨(7号)
  • 事業主の同意が必要なわけではありません

適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、いつでも、実施機関に申し出て、被保険者の資格を喪することができる。(附則4条の3第4項)

 

 

適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者

手続 届出先
資格取得 実施機関への申出
資格喪失 実施機関への申出

 

 

老齢厚生年金等の受給権を取得したときの「資格の喪失」

 

区分 根拠法 受給権取得時の資格 目的
任意加入被保険者 国民年金法 資格喪失しない 受給権の取得・年金額の増額
特例任意加入被保険者 国民年金法 資格喪失(翌日) 受給権の取得のみ
任意単独被保険者 厚生年金保険法 資格喪失しない 受給権の取得・年金額の増額
高齢任意加入被保険者 厚生年金保険法 資格喪失(翌日) 受給権の取得のみ

保険料の負担及び納付

 

適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、保険料の全額を負担し、自己の負担する保険料を納付する義を負う。(附則4条の3第7項)

適用事業所の事業主が同意したときは、事業主が保険料の半額を負担し、かつ、その被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。(附則4条の3第7項ただし書)

 

適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者については、

  1. 事業主の同意ありのケース
  2. 事業主の同意なしのケースがあります。
    1. 事業主の同意がない場合には、「被保険者に納付義務があります
    2. 事業主が同意しなかった場合であっても定時決定などの届出は事業主が行わなければなりません

同意

 

同意をしていない事業主が当該同意をしたときは、10日以内に届書を日本年金機構提出しなければならない。(則22条の3)

事業主は、高齢任意加入被保険者の同意を得て、将来に向かって同意を撤回することができる。(附則4条の3第8項)

事業主が同意を撤回したときは、10日以内に届書を日本年金機構提出しなければならない。(則22条の4)

  • 同意の撤回によって適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者がその資格を喪失することはありません
  • 事業主は、「高齢任意加入被保険者の同意を得て同意を撤回することができます

第2号厚生年金被保険者または第3号厚生年金被保険者に係る事業主については、保険料の半額負担及び保険料納付義務を負うことについての同意及び当該同意の撤回の規定は、適用されない。(附則4条の3第10項)

  • 通常、「第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者及び第4号厚生年金被保険者」については、同じ取扱いになりますが、この規定では、「第2号厚生年金被保険者と第3号厚生年金被保険者」に係る事業主についての規定です。

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