健康保険法
訪問看護療養費

被保険者が、「指定訪問看護事業者」から指定訪問看護を受けたときは、その指定訪問看護に要した費用について、訪問看護療養費が支給される。(法88条1項) 

 

目 次

  1. 訪問看護療養費
  2. 家族訪問看護療養費

訪問看護療養費

 

病気やけがで自宅療養中の人が、

指定訪問看護事業者(訪問看護ステーション)

から訪問看護を受けた場合に支給される給付です。

健康保険法88条1項に規定されています。


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例えば、

  • 脳梗塞後遺症で寝たきり
  • がんの在宅療養
  • 人工呼吸器の管理が必要

などの場合、

看護師が自宅を訪問して

  • 体調確認
  • 褥瘡(床ずれ)処置
  • カテーテル管理
  • リハビリ

などを行います。

その費用を健康保険が負担する制度です。

 

支給要件

訪問看護療養費を受けるには次の要件があります。

 

① 疾病または負傷がある

病気またはけがによる療養であること。


② 居宅で継続療養中である

病院ではなく、

自宅等で継続して療養していること。


③ 主治医が必要と認める

かかりつけ医(主治医)が

訪問看護が必要

と判断しなければなりません。


④ 保険者が必要と認める

健康保険法では、

保険者が必要と認める場合に限り支給

とされています。


誰が訪問看護を行うのか

 

訪問看護療養費の対象になるのは

指定訪問看護事業者

です。

つまり、

訪問看護ステーションです。


実施者

訪問看護を行うのは、

  • 看護師
  • 保健師
  • 助産師
  • 准看護師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士

などです。


どんなサービスが受けられるのか

代表例として、

  • 症状観察
  • 清拭(身体を拭く)
  • 洗髪
  • 床ずれ処置
  • 体位交換
  • カテーテル管理
  • リハビリ
  • 食事介助
  • 排泄介助
  • 家族への介護指導

などがあります。


「療養の給付」との違い

非常に重要です。


保険医療機関等が行う場合

病院や診療所が行う在宅看護は

療養の給付

です。

つまり、

保険医療機関が提供する医療サービスの一部です。


指定訪問看護事業者が行う場合

訪問看護ステーションが行う場合は

訪問看護療養費

になります。


整理表

実施機関 給付
保険医療機関等 療養の給付
指定訪問看護事業者 訪問看護療養費

介護保険との違い

高齢者の場合、

介護保険による訪問看護もあります。


実施者 根拠法
指定訪問看護事業者 健康保険法
指定居宅サービス事業者 介護保険法

介護保険法では

居宅介護サービス費

が支給されます。

家族訪問看護療養費

 

被扶養者が訪問看護を受けた場合です。


被保険者の場合

本人が訪問看護を受ける

訪問看護療養費


被扶養者の場合

妻や子などの被扶養者が訪問看護を受ける

家族訪問看護療養費


ここが名称の違いです。


なぜ「被保険者に支給」なのか

被扶養者自身ではなく、

健康保険の権利主体である

被保険者

に対して支給されます。

そのため法律上は

被扶養者が訪問看護を受けたときは、被保険者に家族訪問看護療養費を支給する

という形になっています。


給付名称の整理(超重要)

実施機関 被保険者 被扶養者
保険医療機関等 療養の給付 家族療養費
指定訪問看護事業者 訪問看護療養費 家族訪問看護療養費

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