健康保険法
保険外併用療養費 支給要件

保険外併用療養費は、評価療養、患者申出療養、または選定療養を受けた場合に支給されます。これらの療養は、将来的な保険適用を目指して評価中のものや、患者が希望して受ける特別な医療を指します。  

 

目 次

  1. 支給要件
    1. 選定療養①
    2. 選定療養②

支給要件

 

被保険者が、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、

  1. 評価療養
  2. 患者申出療養
  3. 選定療養

を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費が支給される。(法86条1項)

  • 国民の生活水準の向上や価値観の多様化にともなう医療に対する国民のニーズの多様化医学医術のめざましい進歩に伴う医療サービスの高度化に対応して、「必要な医療の確保を図るための保険給付患者の選択によることが適当な医療サービスとの間の適切な調整を図るための制度が保険外併用療養費です
保険外併用療養          定義  
評価療養     厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養(患者申出療養を除く)として厚生労働大臣が定めるもの
  • 先進医療     
  • 治験
患者申出療養        

高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの

・海外で行われている○○という治療法を使いたい

未承認薬など
選定療養 被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養 差額ベット(4人部屋でなく個室で、など)など
  • 評価療養患者申出療養選定療養を受けたときは療養の給付ではなく、「保険外併用療養費が支給されます
  1. 保険診療を受ける場合、「療養の給付の支給を受け一部負担金を支払います
  2. では保険外診療健康保険の範囲外の診療を受けた場合にはどうなるかというと混合診療として保険診療部分も含めて全額自己負担となります
  3. ただし例外として差額ベッド入院したときの個室代や新しい高度な医療技術などについては保険外併用療養費の支給を受けることができます

選定療養①

 

  • 選定療養」とは、被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養をいう。(法63条2項5号)

 

  •  選定療養には次のようなものが該当する。(令和6年厚労告122号)
  保険外併用療養(選定療養) 内容
1    特別の療養環境の提供 差額ベッド代(特別療養環境室)など、患者の選択による追加費用
2         予約に基づく診察 予約診療に対する追加費用
3 保険医療機関が表示する診療時間以外の時間における診察 時間外診療に対する追加費用
4

病床数が200以上の病院(注)について受けた初診(紹介状なし)

(注)特定機能病院一般病床が200床以上の地域医療支援病院、一般病床が200床以上の紹介重点医療機関

  • 他の病院または診療所からの文書による紹介がある場合及び緊急その他やむを得ない事情がある場合に受けたものを除く
初診時7,000円以上(医科)
初診時5,000円以上(歯科)の徴収
(令和4年厚労告52号、保険医療機関則5条3項)
5

病床数が200以上の病院(注)について受けた再診(紹介状を断った場合など)

(注)特定機能病院一般病床が200床以上の地域医療支援病院、一般病床が200床以上の紹介重点医療機関

  • 当該病院が他の病院病床数が200未満のものに限る)または診療所に対して文書による紹介を行う旨の申出を行っていない場合及び緊急その他やむを得ない事情がある場合に受けたものを除く
再診時3,000円以上(医科)
再診時1,900円以上(歯科)の徴収の徴収
(令和4年厚労告52号、保険医療機関則5条3項)
6

別に厚生労働大臣が定める方法により計算した入院期間が180日を超えた日以後の入院及びその療養に伴う世話その他の看護

  • 別に厚生労働大臣が定める状態などにある者の入院及びその療養に伴う世話その他の看護を除く
長期入院の適正化を目的としたペナルティ的自己負担(例外的に保険給付が継続する状態を除く)
7 前歯部の金属歯冠修復に使用する金合金(きんごうきん)または白金加金(はっきんかきん)の支給 保険診療で認められている材料(銀合金、コンポジットレジンなど)よりも高価な貴金属に対する費用
8 金属床による総義歯の提供 保険診療で認められているレジン床(プラスチック)よりも、強度が高く薄くできる金属床に対する費用
9 主として患者が操作などを行うプログラム医療機器であって、保険適用期間の終了後において患者の希望に基づき使用することが適当と認められるもの(スマホアプリ型の医療用ソフト)の使用 保険適用期間が終了し、本来は保険適用外となるにもかかわらず、患者の希望で継続使用する場合の費用
10

間歇かんけつスキャン式持続血糖測定器の使用

  • 診療報酬の算定方法に掲げる療養としての使用を除く
保険適用の基準を満たさない糖尿病患者の場合により血糖値測定器の使用に係る費用
11 医療上必要があると認められない患者の都合による精子の凍結又は融解 患者都合(医療上必要とは認められない)で行う精子凍結・融解に係る費用
12

後発医薬品のある新医薬品等であって別に厚生労働大臣が定めるものの処方など又は調剤

  • 別に厚生労働大臣が定める場合を除く
後発医薬品があるにもかかわらず、先発品(長期収載品)を患者希望で処方・調剤する場合の薬価差額
  • 4.及び5.について
  1. 患者は、まずは地域の「かかりつけ医機能を担う医療機関」で受診し、必要に応じて「紹介」を受けて「特定機能病院地域医療支援病院(一般病床200床以上)及び紹介受診重点医療機関(一般病床200床以上:紹介患者への外来を基本とする医療機関)」で受診します。
  2. その後、状態が落ち着いたら「逆紹介」を受けて地域に戻るという受診の流れをとることが原則です。

4.は、他の病院または診療所からの「紹介状なしで大病院で受診した」場合、5.は、「大病院からの逆紹介があったにもかかわらず大病院で再診した」場合を指します。

なお、いずれも緊急その他やむを得ない事情がある場合は除かれていますが、これには、例えば、救急の患者、国の公費負担医療制度の受給対象者、エイズ拠点病院におけるHIV感染者などが該当します。

 

  • 保険医療機関のうち医療法に規定する「特定機能病院」その他の病院であって厚生労働省令で定めるものは、患者の病状その他の患者の事情に応じた適切な他の保険医療機関を当該患者に紹介することその他の保険医療機関相互間の機能の分担及び業務の連携のための措置として厚生労働省令で定める措置を講ずるものとされています。(法70条3項)

 

後発医薬品ジェネリック医薬品のある先発医薬品長期収載品の処方を希望する場合先発400円後発で薬価が最も高いものが200円の場合)(令和6年3月27日保医発0327第10号)

  1.  差額200円の4分の1=50円が選定療養として全額自己負担となります。
  2.  先発の薬価(400円)から、選定療養の自己負担額(50円)を差し引いた額に3割を乗じたものが、通常の一部負担金となります。
    (400円-50円)×0.3=105円
  3.  1.+2.=155円が合計の自己負担額となります。

選定療養②

 

  • 保険外併用療養費の対象となる療養を行う場合、特別料金の自己負担を伴うので、医療機関は、あらかじめ患者に対して、その内容と費用に関して説明を行い文書によりその同意を得なければならない。(平成26年3月26日保医発0326第1号)
  • 予約時間から一定時間30分程度以上患者を待たせた場合は、予約料の徴収は認められず、予約診察として特別の料金を徴収するのにふさわしい診療時間(10分程度以上)の確保に努めるものとし、医師1人につき1日に診察する予約患者の数は概ね40人を限度とすることなどとされている。(平成26年3月26日保医発0326第1号)
  • たとえ社会通念上時間外とされない時間帯であっても、保険医療機関の標榜診療時間帯以外であれば、時間外診察に係る費用徴収は認められる。(平成26年3月26日保医発0326第1号)
  • 他の保険医療機関等からの紹介なしに病床数が200床以上の病院を受診した被保険者については、自己の選択に係るものとして、初診料を算定する初診に相当する療養部分についてその費用が徴収されるが、同時に2以上の傷病について初診を行った場合においても、当該費用は1回しか徴収されない。(平成26年3月26日保医発0326第1号)

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