健康保険法
入院時食事療養費

健康保険法における「入院時食事療養費」は、入院患者が病院で食事の提供を受けた際に、

  • 医療費(診療・薬など)とは別に負担する
  • 食費に関する制度です  

具体的には、

  1. 食費の実費から
  2. 「食事療養標準負担額」と呼ばれる自己負担分を差し引いた残りが、
  3. 健康保険から「入院時食事療養費」として
  4. 病院へ現物給付される仕組みです

食事療養標準負担額

「食事療養標準負担額」とは、

  • 「平均的な家計における食費の状況」及び
  • 「特定介護保険施設等における食事の提供に要する平均的な費用の額」

を勘案して、厚生労働大臣が定める額をいう。(法85条2項)

このため、介護保険施設における食費水準も反映されているのが特徴です。


1日の上限

1日についての食事療養標準負担額は、 3食に相当する額を限度とされる。(令和6年厚労告65号)

 


食事療養標準負担額(令和7年4月1日以後)

対象者の区分 1食当たり
原則 510円
小児慢性特定疾病児童等・指定難病患者 300円
低所得者A(入院90日以下) 240円
低所得者A(入院90日超) 190円
低所得者B(70歳以上低所得) 110円

制度趣旨

入院と在宅療養の負担の公平を図るため、

  • 食材費相当額
  • 調理費相当額

を基礎に設定されている。

 

例えば、ある日の入院食の実際の費用が 1,000円だったとします。

患者が負担する額(食事療養標準負担額)が 510円であれば、

  • 患者負担(食事療養標準負担額) 510円
  • 健康保険(食事療養費)     490円

というように分担されます。

つまり、

食事療養費用 = 食事療養標準負担額 + 健康保険が負担する食事療養費

という関係になります。


減額制度

低所得者は、

  • 減額認定を申請
  • 認定されると
    「限度額適用・標準負担額減額認定証」が交付される

低所得者は認定証を医療機関の窓口に提示することで食事療養標準負担額軽減されます

※有効期限は最長1年
※該当しなくなった場合は返納義務あり


保険外併用療養費

食事療養標準負担額に係る療養は、

保険外併用療養費の支給対象となる
(法86条2項2号)


まとめ

  • 食事療養標準負担額は食費の自己負担部分
  • 医療費とは別枠で設定
  • 低所得者等には軽減制度あり
  • 制度上は「保険外併用療養費」として位置づけられる

一言でいうと

入院中の食費は自己負担だが、制度上は保険外併用療養費として整理されている

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