2026-01-01
滞納者があるときは、保険者等は、期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、法172条(保険料の繰上徴収)の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。(法180条1項)
- ここでいう「保険者等」は、通常の「保険者等」と定義が異なり、「全国健康保険協会」、「健康保険組合」及び「厚生労働大臣」をいいます
督促をしようとするときは、保険者等は、納付義務者に対して、「督促状」を発する。(法180条2項)
督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければならない。ただし、法172条(保険料の繰上徴収)の要件のいずれかに該当する場合は、この限りでない。(法180条3項)
- 納期前であれば督促はされませんが、納期経過後であれば督促が行われます。
滞納があった場合の基本的な流れ
- 滞納者があるときは、期日を指定して「督促」が行われます。
- この督促の指定期限までに納付が行われなかったときには、「滞納処分」が行われます。
- そして、督促が行われた場合において、指定期限までに徴収金が完納されていない場合には、「納期限の翌日」から「完納または財産差押えの日の前日」までの期間について「延滞金」も徴収されることになります。
滞納があった場合には、「督促」を行うのが原則ですが、いちいち督促の手続を踏んでいると時間がかかるため、「繰上徴収」の場合には、督促を必要とせず、ただちに滞納処分を行うことができます。
- 例えば、本来の「納期限が来る前」に破産手続開始の決定を受けたような場合
- 督促ではなく、期日を指定して「納入の告知」が行われます。
- この指定期限までに納付が行われなかったときには、「滞納処分」が行われます。
- この場合、督促が行われたわけではないため、延滞金は徴収されません。
- 例えば、本来の「納期限後」に破産手続開始の決定を受けたような場合
- 期日を指定して「督促」が行われます。
- 原則の指定期限は督促状を発する日から起算して「10日以上を経過した日」になりますが、この期間は短縮されることがあります。(法180条3項ただし書)
- この指定期限までに納付が行われなかったときには、「滞納処分」が行われます。
- そして、指定期限までに徴収金が完納されていない場合には、納期限の翌日から完納または財産差押えの日の前日までの期間について「延滞金」も徴収されることになります。
| 徴収法 | 健康保険法 | 厚生年金保険法 | 国民年金法 | |
|---|---|---|---|---|
| 督促 | 労働保険料その他徴収法の規定による徴収金を納付しない者があるときは、政府は、期限を指定して督促しなければならない。 | 保険料その他健康保険法の規定による徴収金を滞納する者があるときは、保険者等は、期限を指定して、これを督促しなければならない。 | 保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金を滞納する者があるときは、厚生労働大臣又は期限を指定して、これを督促しなければならない。 | 保険料その他国民年金法の規定による徴収金を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は、期限を指定して、これを督促することができる。 |
| 繰上徴収の場合は、督促は行われない。 | 繰上徴収の場合は、督促は行われない。 | |||
| 督促状の指定期限 | 督促状を発する日から10日以上経過した日 | |||
