介護(補償)給付

高齢化核家族化などにより、重度被災労働者家庭で十分な介護を受けることが困難になってきていることから、民間事業者などから介護サービスを受ける必要性が一層高まり、その費用負担が増大するおそれがある。業務災害の結果として、労働者介護を要する状態となり、それによって生じた介護を受けることに伴う費用の支出などの損害についての保険給付として、「介護補償給付が創設された

 

覚えるべき数字

  • 対象等級:第1級・第2級
  • 上限額(月額):常時186,050円・随時92,980円
  • 最低保障額(月額):常時85,490円・随時42,700円

 

目 次

  1. 支給要件
  2. 障害の程度
  3. 介護(補償)給付の額

支給要件

 

介護(補償)給付は、次の3要件をすべて満たす場合に支給されます。

障害(補償)年金または傷病(補償)年金の受給権者であること

常時または随時介護を要する状態であること

実際に介護を受けていること

覚え方は、

年金+要介護+実際の介護

 

の3点セットです。

 

障害の程度

 

ポイント

  • 対象は障害(傷病)等級第1級・第2級のすべてではない。
  • 施行規則別表第3の要介護障害程度区分表に該当するものに限られる。
  • 第3級以下は対象になりません。

介護(補償)給付の対象となるのは、厚生労働省令(労災保険法施行規則別表第3)の「要介護障害程度区分表」に定める障害であり、障害(傷病)等級第1級・第2級のうち、精神障害、神経障害、胸腹部臓器障害等の一定の障害に限られます。

介護(補償)給付の額

障害(補償)年金等との関係

介護(補償)給付は、

障害(補償)年金・傷病(補償)年金に上乗せして支給されます。

つまり、

併給されます。


支給額の考え方

支給は月単位です。

基本は、

実際に介護に要した費用(実費)

を支給します。

ただし、

上限額があります。


上限額(令和8年度)

区分 上限額(月額)
常時介護 186,050円
随時介護 92,980円

最低保障額

親族などによる介護を受けた月は、

最低保障額

が適用されます。

区分 最低保障額(月額)
常時介護 85,490円
随時介護 42,700円

支給開始月の特例

ここが最もひっかけられやすいポイントです。

支給開始月には最低保障額は適用されません。

したがって、

 

支給開始月

  • 介護費用を支出した日がある
    → 実費(上限あり)
  • 親族介護だけ
    支給なし

となります。


支給開始月以後

支給開始月を過ぎると、

親族介護だけの場合

最低保障額

が支給されます。


ケース別整理

介護の内容 支給開始月 支給開始月以後
費用支出のみ 実費(上限あり) 実費(上限あり)
費用支出+親族介護 実費(上限あり) 実費(上限あり・最低保障適用あり)
親族介護のみ 支給なし 最低保障額

制度趣旨

  • 介護サービスを利用した場合
    → 実際に支払った費用(実費)を補償
  • 親族が介護した場合
    → 支払額がないため、一定額(最低保障額)を支給

ただし、支給開始月だけは最低保障がありません。

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