取締役等
まず大原則です。
は
原則として被保険者にならない
です。
理由は、
雇用保険は「労働者」のための制度だからです。
役員は会社に雇われる立場ではなく、
会社を経営する立場だからです。
ただし、
取締役でありながら
などを兼ねている場合があります。
これを
兼務役員
といいます。
次のような場合は被保険者になります。
など
労働者性が強い場合です。
❌ 普通の取締役
→ 被保険者にならない
⭕ 取締役兼営業部長
→ 労働者性が強ければ被保険者
監査役はさらに厳しいです。
会社法335条2項で
従業員との兼職禁止
があります。
つまり
監査役兼部長
は原則できません。
そのため
監査役は原則被保険者にならない
と覚えてよいです。
| 雇用保険の適用除外 | |
|---|---|
| ① 所定労働時間が20時間未満である者 | 逆に言うと雇用保険加入条件
です。 |
| ② 継続して31日以上雇用されることが見込まれない者(雇用保険は30日がベース。それを超えるということ) | |
| ③ 季節的に雇用される一定の者(出稼ぎ労働者) | |
| ④ 学生または生徒であって一定の者 | |
| ⑤ 政令で定める漁船に乗り組む船員 (漁は季節的) | |
| ⑥ 国、都道府県等に雇用される一定の者 |
| 適用除外 | 適用除外とされない者(被保険者となる者) | |
|---|---|---|
| 週20時間未満 | 1週間の所定労働時間が20時間未満である ( 法定労働時間の1/2未満 )
|
|
| 31日未満の超短期雇用 | 同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれない者
|
|
ここが実務で非常に重要です。
単純に、
「今週たまたま20時間超えた」
ではありません。
見るのは、
「通常、週何時間働く契約になっているか」
です。
これを「1週間の所定労働時間」といいます。
本文にもある通り、
就業規則や雇用契約書で定められている通常の勤務時間
です。
つまり、
で判断します。
ここが少しややこしいです。
年末年始や夏季休暇があると、
その週だけ労働時間が短くなります。
でも、
「たまたま休みが多かった週」
で判断すると不公平になるので、
法律上は、
特別休暇のない通常週で判断
します。
ここがかなり実務的です。
4週5休制などで、
場合。
このときは、
平均で週20時間以上あるか
を見ます。
平均すると20時間。
→ 被保険者になる可能性が高い。
例えば、
「月120時間勤務」
のように決まっている場合。
このときは、
で週換算します。
月87時間勤務。
87 × 12 ÷ 52
=約20.07時間
→ 週20時間以上
→ 雇用保険加入対象。
例えば、
年間1,040時間勤務
とだけ決まっている場合。
このときは、
1040 ÷ 52
=週20時間
として計算します。
最近かなり重要です。
例えば、
など。
契約書上は曖昧で、
実際どれくらい働くか分からない
場合があります。
そのときは、
実績平均
で判断します。
ここ超重要です。
例えば会社が、
「週19時間契約です」
としていても、
実際は毎週25時間働かせている。
しかもそれが常態化している。
この場合、
実態優先
になります。
つまり、
会社が社会保険逃れ目的で
形式だけ19時間契約にしていても、
実際に20時間超えていれば、
雇用保険加入義務が発生する可能性があります。
これも実務上重要です。
例えば、
なら通常は対象外。
しかし、
更新前提で実態として継続しているなら、
31日以上見込みあり
と判断されます。
本文にもあります。
最初は、
「2週間だけ」
の予定だった。
でも実際には延長され、
31日超える見込みになった。
この場合、
31日超える見込みになった時点
から被保険者になります。
日雇労働被保険者制度の話です。
普通の日雇いは原則除外ですが、
場合には、
日雇労働被保険者になります。
| 適用除外 | 適用除外とされない者 (被保険者となる者) | 短期雇用特例被保険者 (法38条1項、平成22年厚労告154号) |
|---|---|---|
| 季節的に雇用される者であって、次のいずれかに該当するもの
| ||
季節的に雇用される者であって、1週間の所定労働時間が20時間未満である者は、適用除外者①に該当 |
| 季節的に雇用される者であって
|
令和4年3月31日以降に就労していなかった者が、令和6年4月1日に65歳に達し、同年7月1日にX社に就職して1週当たり18時間勤務することとなった後、同年10月1日に季節的事業を営むY社に就職して1週当たり12時間勤務し二つの雇用関係を有するに至り、雇用保険法第37条の5第1項に基づく特例高年齢被保険者となることの申出をしていない場合、同年12月1日時点において当該者は雇用保険法の適用除外となる。
| 適用除外 | 適用除外とされない者 (被保険者となる者) | |
| 学校教育法の学校の学生または生徒であって、一定のもの
|
| |
| 政令で定める漁船(特定漁船以外の漁船)に乗り組む船員
|
| |
| 国などに雇用される者のうち、退職手当受給対象者 | 国、都道府県、市町村その他これらに準ずるものの事業に雇用される者のうち、離職した場合に、他の法令、条例、規則などに基づいて支給を受けるべき諸給与の内容が、求職者給付及び就職促進給付の内容を超えると認められる者であって、厚生労働省令で定めるもの(法6条6号、則4条1項)
国などに雇用される者(則4条)
|
則4条
1項 法6条6号の厚生労働省令で定める者は、次のとおりとする。
派遣労働者の取扱い
派遣には
があります。
派遣元に正社員などとして雇用されているケース
例
↓
派遣先が変わっても雇用契約は継続
↓
当然に被保険者
登録だけしておき、
仕事があるときだけ雇用契約を結ぶケース
例
A社へ3か月派遣
↓
終了
↓
次の仕事を待つ
という形です。
派遣先では実際に働いていますが、
法律上の雇用主は
派遣元
です。
派遣先
→ 指揮命令する
派遣元
→ 給与を払う
→ 雇用契約を結ぶ
雇用保険は
「雇用関係」
で判断するため
派遣元事業主の労働者
として扱われます。
登録型派遣でも、
次の2つを満たせば被保険者になります。
継続して31日以上雇用される見込み
週20時間以上
これは一般労働者と全く同じです。
は常にセットです。
例えば
当初は加入要件なし
↓
途中で31日以上見込みとなる
↓
その時点から被保険者
になります。
ここが登録型派遣の特徴です。
通常
派遣契約終了
↓
雇用契約終了
↓
被保険者資格喪失
となります。
ただし、
次の仕事が予定されている場合は違います。
条件
①週20時間以上
②次の派遣就業が見込まれる
なら
被保険者資格は継続
します。
6月30日
派遣終了
↓
7月5日
次の派遣開始予定
↓
資格喪失しない
例えば
A社派遣終了
↓
B社派遣開始
でも問題ありません。
重要なのは
同じ派遣元との雇用関係
です。
例えば
派遣会社に
「もう働きません」
「次の派遣は希望しません」
と伝えた場合
次の派遣予定があっても
被保険者資格喪失
となります。
| 制度 | 労働者として扱われる先 |
|---|---|
| 派遣労働者 | 派遣元 |
| 出向労働者 | 労働関係の実態で判断 |
| 要件 |
|---|
| 31日以上雇用見込み |
| 週20時間以上 |
| 状況 | 被保険者 |
|---|---|
| 次の派遣予定なし | 資格喪失 |
| 次の派遣予定あり | 資格継続 |
| 本人が就業希望しない | 資格喪失 |
派遣労働者については
「雇用保険は派遣元で加入」
が最重要です。
そして登録型派遣は、
「31日以上+週20時間以上」
という一般労働者と同じ加入要件で判断する
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