「就業規則」とは、労働者の就業上遵守すべき規律及び労働条件に関する具体的細目について定めた規則類の総称
目次
| 1 | 本社の所轄署長に対する届出の際には、本社を含む事業場の数に対応した必要部数の就業規則を提出すること。 |
|---|---|
| 2 | 各事業場の名称、所在地及び所轄署長名並びに労働基準法89条各号に定める事項について当該企業の本社で作成された就業規則と各事業場の就業規則が同一の内容のものである旨が付記されていること。 |
| 3 | 就業規則の変更の届出の場合にあっては、変更前の就業規則の内容についても同一である旨が付記されていること。 |
| 4 | 法90条2項に定める書面(労働者の過半数を代表する者の意見書)については、その正本が各事業場ごとの就業規則に添付されていること。
|
「労働者」とは、当該事業場に使用されているすべての労働者をいい、正規従業員だけでなく臨時的・短期的な雇用形態の労働者はもちろん、他社への派遣中の労働者も含まれる。したがって、これらの労働者をすべて合わせて10人以上であれば、就業規則を作成し届け出なければならない。(昭和61年6月6日基発333号)
常時10人以上の労働者を使用する使用者は就業規則を作成する義務を負うが、「常時10人以上の労働者を使用する」とは、時としては10人未満になることはあっても、常態として10人以上の労働者を使用しているという意味である。したがって、常時は8人であっても、繁忙期などにおいてさらに2、3人雇い入れるという場合は、含まれない。
「常時10人以上の労働者」を使用しているか否かは、企業単位にみるべきか、個々の事業場単位にみるべきかという問題があるが、「事業場単位」で判断すべきものと解される。
労働基準法89条では、就業規則には必ず記載すべき事項(始業終業時刻、賃金、退職など)が定められています。
必要記載事項の一部が欠けている就業規則でも
「届出・意見聴取・周知」がされていれば効力はある
つまり、
就業規則としては「有効に成立」する
ということです。
ここが重要です。
必要記載事項を欠いている時点で、
労働基準法89条違反(作成義務違反)
になります。
つまり、
| 観点 | 結論 |
|---|---|
| 就業規則としての効力 | 有効 |
| 法令遵守 | 違反 |
という「二重構造」になっています。
これは実務的な理由です。
もし「無効」としてしまうと:
だから「効力は認める」
一方で、
だから「罰則は適用」
というバランスです。
労働基準法120条により:
30万円以下の罰金
「有効=適法」ではない点がポイント
この状態はかなり危険です:
必要記載事項の欠落は必ず修正すべきです
必要記載事項の一部を欠く就業規則であっても、その効力発生についての他の要件(届出義務・意見の聴取・周知義務)を具備する限り有効であるが、このような就業規則を作成し届け出ても使用者の法89条(就業規則の作成及び届出義務)違反の責任は免れない。(平成11年3月31日基発168号)
同一事業場において、労働者の勤務態様、職種などによって始業及び終業の時刻が異なる場合は、就業規則に勤務態様、職種などの別ごとに始業及び終業の時刻を規定しなければならない。(昭和63年3月14日基発150号、平成11年3月31日基発168号)
「始業及び終業の時刻」とは、当該事業場における所定労働時間の開始時刻と終了時刻とをいうものであり、これによって、所定労働時間の長さと位置を明確にしようとするものである。したがって、例えば労働時間については「1日8時間とする」というような規定だけでは要件を満たさないものである。
常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則の作成については、当該事業場に、過半数労働組合がある場合には当該労働組合(過半数労働組合がない場合においては過半数代表者)の
「意見」を聴けばよく、「同意」は要求されていません。就業規則に添付した意見書の内容が当該規則に全面的に反対するものであると、特定部分に関して反対するものであるとを問わず、またその反対事由のいかんを問わず、その効力の発生についての他の要件を具備する限り、就業規則の効力には影響がありません。
(昭和24年3月28日基発373号)
使用者は、就業規則の一部のみを変更する場合においても、過半数労働組合または過半数代表者の意見を聴かなければならず、所轄労働基準監督署長に届け出なければならない。(法90条1項)
使用者は、第89条の規定により就業規則の届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。(法90条2項)
一部の労働者に適用される就業規則も当該事業場の就業規則の一部分であるから、その作成または変更に際しての法90条の意見の聴取については、当該事業場の全労働者の過半数で組織する労働組合または全労働者の過半数を代表する者の意見を聴くことが必要である。(昭和23年8月3日基収2446号、昭和63年3月14日基発150号)
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