就業規則と法令・労働協約との関係

就業規則は法令・労働協約に反することができない

 

就業規則は、法令またはその事業場に適用される労働協約に反する内容を定めることはできません。(労働基準法92条1項

労働条件を定めるルールの関係は、基本的に次のように整理できます。

 

ルール 内容 根拠
法令 労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定めた労働契約は、その部分について無効となり、労働基準法で定める基準が適用されます。 労働基準法13条
労働協約 労働協約に定める労働条件その他の待遇に関する基準に違反する労働契約の部分は無効となります。 労働組合法16条
就業規則 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定めた労働契約は、その部分について無効となり、就業規則で定める基準が適用されます。 労働契約法12条
労働契約 法令・労働協約・就業規則の適用を受けながら、個々の労働者と使用者との間で具体的な労働条件を定めます。

また、就業規則そのものについても、

就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない。

とされています。(労働基準法92条1項


就業規則より不利な労働契約を結んだ場合

労働契約法12条では、

就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分について無効とする。

とされています。

無効となった部分については、就業規則で定める労働条件がそのまま労働契約の内容となります

例えば、

  • 就業規則:基本給30万円
  • 労働契約:基本給25万円

と定めた場合、就業規則の基準を下回る25万円という定めは、その部分について無効となり、就業規則の30万円が適用されます

つまり、

個別の労働契約によって、就業規則より不利な労働条件を定めることはできない

ということです。


労使協定はこの効力関係には含まれない

労使協定は、一般に、労働基準法上禁止されている行為について一定の要件の下で適法に行うための、いわゆる免罰的効力を有するものです。

代表的なものが、時間外・休日労働を可能にする36協定です。

一方で、労使協定そのものから当然に個々の労働者との間の民事上の権利義務が発生するわけではありません

そのため、

法令 → 労働協約 → 就業規則 → 労働契約

という労働条件の効力関係の中には、通常、労使協定は含めて考えません


就業規則の変更命令

就業規則が法令または労働協約に抵触している場合には、行政官庁は、その就業規則の変更を命ずることができます。(労働基準法92条2項

この変更命令は、所轄労働基準監督署長が行います。

 

労働基準法施行規則50条

法第92条第2項の規定による就業規則の変更命令は、様式第17号による文書で所轄労働基準監督署長がこれを行う。

したがって、法令や労働協約に反する内容の就業規則を定めた場合には、単にその部分の効力が問題となるだけでなく、労働基準監督署長から就業規則そのものの変更を命じられることがあります

登録支援/有料職業紹介のご相談はこちら

 

お問い合わせはこちらから

芸術家×起業家

 

お     一般社団法人芸商橋
 

               BusinessArtBridge

 

サイト内検索

サイドメニュー