健康診断
事業者が実施する種類・対象者・実施後の対応

事業者は、労働者の健康を守るため、雇入れ時や定期の健康診断を実施しなければなりません。有害業務や深夜業に従事する場合は、通常の定期健康診断に加えて、別の健康診断が必要になることもあります。

健康診断は、受けて終わりではありません。結果の通知・保存、異常所見があった場合の医師等への意見聴取、必要な就業上の措置まで確認しましょう。

 

目 次

  1. 健康診断の種類
  2. 化学物質を取り扱う場合
  3. パート・アルバイトも対象になる?
  4. 検査項目は省略できる?
  5. 労働時間と費用負担

 

健康診断の主な種類(則43条~則48条、則50条の2他)

 

種類 主な対象と実施時期
雇入れ時の健康診断 常時使用する労働者を雇い入れるとき
定期健康診断 常時使用する労働者に、1年以内ごとに1回
特定業務従事者の健康診断 深夜業などの特定業務に常時従事する労働者に、配置替えの際と6か月以内ごとに1回。胸部エックス線検査・喀痰検査は、現行制度では1年以内ごとに1回で足ります
海外派遣労働者の健康診断 労働者を6か月以上海外に派遣する前と、6か月以上の派遣後に国内の業務へ就かせるとき
特殊健康診断 有機溶剤、鉛、石綿など、法令で定める有害業務の従事者。対象業務に応じた規則で実施時期・項目を確認します
歯科医師による健康診断 歯や歯の支持組織に有害な物質のガス・蒸気・粉じんを発散する場所で、対象業務に常時従事する労働者に、雇入れ時・配置替え時・その後6か月以内ごとに1回

特定業務には深夜業のほか、著しく暑熱・寒冷な場所での業務、強い騒音を発する場所での業務などが含まれます。特定業務従事者の健康診断と、法定の特殊健康診断は別の制度です。業務によっては両方の対象になるため、それぞれ確認が必要です。

都道府県労働局長は、労働者の健康を保持するため必要があると認めるときは、労働衛生指導医の意見に基づき、実施すべき健康診断の項目、健康診断を受けるべき労働者の範囲その他必要な事項を記載した文書により、事業者に対し、臨時健康診断の実施その他必要な事項を指示することができる。

パート・アルバイトも対象になる?

 

名称や雇用形態だけでは判断しません。一般健康診断では、雇用期間などの要件を満たし、週の労働時間が同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上である短時間労働者も対象になります。

週の労働時間が4分の3未満でも、雇用期間などの要件を満たし、おおむね2分の1以上であれば、一般健康診断を実施することが望ましいとされています。

費用と受診時間の賃金

 

法令に基づき事業者が実施する健康診断の費用は、事業者の負担です。

受診時間の賃金は、健康診断の種類によって扱いが異なります。一般健康診断は労使で協議して定めますが、厚生労働省は賃金を支払うことが望ましいとしています。特殊健康診断の受診時間は労働時間に当たり、賃金の支払いが必要です。

なお、ストレスチェックに基づく面接指導は、費用負担に関しては事業者負担、労働時間 (賃金支払)に関しては労使で協議して定めます。

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