雇用安定事業

雇用安定事業とは、失業を防ぎ、雇用を維持・拡大するために国が行う支援制度です。

事業主が労働者の雇用を守るための取組を行った場合に、国が助成金などを支給して支援します。

例えば、

  • 景気悪化で仕事が減ったため、解雇せず休業させた
  • 高齢者を継続して雇用した
  • 就職が困難な人を新たに雇い入れた

といった場合に、一定の要件を満たせば助成金を受けることができます。

この制度は、厚生労働省が雇用保険制度の一環として実施しています。


 

目 次

  1. 事業などの利用
  2. 雇用安定事業
    1. 雇用安定事業の内容
    2. 雇用関係助成金の不支給
    3. 雇用調整助成金
      1. 「休業または教育訓練」の要件
      2. 「出向」の要件
    4. 特定求職者雇用開発助成金
  3. 能力開発事業
雇用保険二事業、費用の負担、不服申立て、雑則、罰則 

雇用安定事業と能力開発事業は、雇用保険の被保険者被保険者であった者及び被保険者になろうとする(以下「被保険者等」)の就職や雇用の安定を図ることを目的として実施されます。また、事業を行う際には、労働生産性の向上につながるよう配慮することとされています。(法64条の2)

なお、雇用安定事業や能力開発事業による施設やサービスは、被保険者等の利用に支障がなく、その利益を害しない範囲であれば、被保険者等以外の人も利用することができます。

雇用安定事業

雇用保険二事業は、次の2つに分けられます。

事業 目的 主な助成金
雇用安定事業 雇用を守る・増やす 雇用調整助成金、キャリアアップ助成金、65歳超雇用推進助成金など
能力開発事業 労働者の能力を高める 人材開発支援助成金など

覚え方

雇用安定事業=雇用を守るための助成金

能力開発事業=人材育成のための助成金

雇用安定事業の内容(主に助成金)

雇用安定事業には、主に次の6種類があります。

 

① 事業活動縮小時の支援

景気悪化や売上減少などで事業活動を縮小した企業が、従業員を解雇せず休業や教育訓練などを実施した場合に助成します。

主な助成金

  • 雇用調整助成金

② 再就職促進の支援

離職予定者の再就職を支援する企業に対して助成します。

主な助成金

  • 早期再就職支援等助成金

③ 高年齢者の雇用確保

定年延長や継続雇用制度の導入、高齢者の採用などを行った事業主を支援します。

主な助成金

  • 65歳超雇用推進助成金
  • 特定求職者雇用開発助成金
  • トライアル雇用助成金

④ 地域における高年齢者就業支援

地域で高年齢者の就業機会を確保するための取組を支援します。


⑤ 地域雇用対策

雇用機会が不足している地域への事業所設置や雇用創出を支援します。

主な助成金

  • 地域雇用開発助成金
  • 通年雇用助成金

⑥ その他の雇用安定事業

障害者など就職が困難な人の雇用や、人材確保・仕事と家庭の両立支援など、雇用の安定につながるさまざまな取組を支援します。

主な助成金

  • キャリアアップ助成金
  • 人材確保等支援助成金
  • 両立支援等助成金
  • 産業雇用安定助成金
  • 特定求職者雇用開発助成金
  • トライアル雇用助成金

ポイント

「どの助成金が雇用安定事業に該当するか」がよく問われます。

まずは、

  • 雇用を守る → 雇用安定事業
  • 人材を育てる → 能力開発事業

という2つの区別を押さえ、その後に代表的な助成金を覚えると理解しやすくなります。

雇用関係助成金の不支給

雇用関係助成金は、要件を満たせば支給されますが、不正受給の防止や制度の適正な運営のため、一定の場合には支給されません。

主な不支給事由は、次のとおりです。

不支給事由 内容 根拠
労働保険料の納付状況 労働保険料の納付状況が著しく不適切である事業主または事業主団体 則120条の2
過去5年以内の不正受給歴 過去5年以内に、偽りその他不正の行為により助成金を受給し、または受給しようとした事業主または事業主団体 則120条
不正に関与した役員等の在籍 過去5年以内に不正受給に関与した役員等が、その事業主または事業主団体の役員等となっている場合 則120条
代理人・訓練機関の不正関与 過去5年以内に、代理人や訓練機関が虚偽の届出・報告・証明などを行って不正受給に関与し、その者が現在も助成金申請に関与している場合 則120条
支給対象外の事業主 国、地方公共団体、行政執行法人および特定地方公共団体には支給されない 則120条

 

ポイント

上記は、雇用関係助成金全体に共通する代表的な不支給事由です。

これとは別に、それぞれの助成金ごとに独自の不支給要件が定められています。

例えば、特定求職者雇用開発助成金では、雇用している被保険者を特定受給資格者となる理由で離職させた一定の事業主には助成金は支給されません(則110条2項)。

したがって、助成金の支給要件だけでなく、各助成金固有の不支給要件についても確認が必要です。

 

共通の不支給事由として押さえておきたいのは、次の5つです。

  • 労働保険料の納付状況が著しく不適切
  • 過去5年以内の不正受給歴
  • 不正に関与した役員等が在籍している
  • 代理人・訓練機関が不正に関与している
  • 国・地方公共団体などは支給対象外

雇用調整助成金

 

① 制度の趣旨(まずここ)

雇用調整助成金とは

  • 景気悪化
  • コロナ
  • 半導体不足
  • 原材料高騰
  • 受注急減

などで仕事が減っても、解雇せずに雇用を維持した企業を支援する制度


つまり一言で
「解雇する代わりに休業などで雇用を守ったら助成する」


 

② 支給要件(4つ)

① 事業活動の縮小(原因要件)

経済的理由で仕事が減っていること

 

✔ 具体的には

  • 売上などが
    前年同期比10%以上減少

さらに

  • 雇用を増やしていないこと
    (増やしていたら「本当に苦しいの?」となる)

まとめ
「売上減+雇用増やしてない」=本当に厳しい状態


② 雇用調整の実施(行為要件)

次のいずれかを実施

  • 休業(仕事を休ませる)
  • 教育訓練(仕事の代わりに研修)
  • 出向(他社に一時的に出す)

✔ さらに重要

賃金(休業手当など)を払っていること


ここが制度の核心

  • 何もしない → ❌
  • 従業員を守りながらコスト負担 → ✅助成

③ 計画届の提出(手続要件)

事前に

  • 労働局またはハローワークへ
  • 計画届を提出

✔ 対象期間

計画開始日から

  • 原則:1年間
  • 出向:出向開始から1年間

ポイント
事後申請は基本NG(事前届出が必要)


④ 書類整備(証明要件)

次の記録が必要

  • 休業の実施状況
  • 賃金の支払い状況

なぜか
不正受給防止


 

③ 全体の流れ(イメージ)

① 売上減少(経営悪化)

② 解雇せずに休業など実施

③ 賃金を支払う

④ 事前に計画届提出

⑤ 書類で証明

助成金支給


 

④ 重要なポイント

✔ ポイント①

「売上10%減」は必須


✔ ポイント②

雇用を増やしているとNG


✔ ポイント③

賃金支払いが必要


✔ ポイント④

事前届出が必要


⑤ よくあるひっかけ

  • ❌ 売上が少しでも減ればOK
    10%以上必要
  • ❌ 休業させればOK
    賃金支払いが必要
  • ❌ 後から申請すればよい
    事前の計画届が必要
  • ❌ 人を増やしていてもOK
    NG(経営悪化と矛盾)

 

⑥ まとめ(一行)

「売上減の中、解雇せず休業等で雇用維持し、事前届出・賃金支払をした事業主に支給」

参照 雇用関係助成金支給要領 雇用調整助成金ガイドブック(令和7年8月1日現在)

「休業または教育訓練」の要件

簡単にいうと、

「経済的理由で事業縮小し、休業届を出した事業主は、指定日から1年間、雇調金の受給対象期間になる」

雇調金は、

受給期間1年の中で、

さらに

  • 支給対象日数

の上限があります。

つまり、

 

① まず受給期間がある(1年)

その中で、

 

② 実際に助成される日数上限がある

という二段構造です。


なぜ「指定した日」が重要なのか

会社は、

「いつから雇調金を使うか」

を指定します。 その日が、

受給期間のスタート日

になります。

例えば、

  • 2026年7月1日指定
    → 2027年6月30日までが受給期間

です。


なぜ期間制限があるのか

もし無制限だと、

会社が永久に助成金依存する可能性があります。

そのため、

  • 一定期間だけ支援
  • その間に経営回復を図る

という制度設計です。

参照 雇用関係助成金支給要領

「出向」の要件

ここでいう「出向」とは、次の通りである。(則102条の3第1項2号ロ、雇用関係助成金支給要領

出向対象被保険者について次のいずれにも該当する出向をさせ、あらかじめ出向先事業主と締結した出向に関する契約に基づき、出向をした者の賃金についてその一部全部を除くを負担した出向元事業主であること。
1 当該出向をした日が対象期間内1年間にあること。
2

出向先事業主が行う事業に当該出向をした者が最初に従事する出向先事業所における当該従事する期間3か月以上の期間であり、出向をした日から起算して1年を経過する日までの間に終了し、当該出向の終了後出向元事業主の当該出向に係る出向元事業所に復帰するものであること。

3 出向期間における通常賃金の額が、おおむねその者の出向前における通常賃金の額に相当する額であること。
4 出向の時期出向の対象となる労働者の範囲その他出向の実施に関する事項について、あらかじめ出向元事業主と当該出向元事業主の当該出向に係る事業所の労働組合などとの間に労使協定がなされ、当該協定の定めるところによって行われるものであること。
5 出向をした者の同意を得たものであること。
  • 出向は労働者が事業所の従業員たる地位を保有しつつ他の事業主の事業所において勤務することいわゆる在籍出向または将来出向元事業所に復帰することその他の人事上のつながりを持ちながら一旦出向元事業所を退職して、出向先事業所において勤務することいわゆる移籍出向をいいます
    ただし資本的経済的組織的関連性などからみて独立性が認められない事業主間の出向は配置転換と変わらないことから雇用調整助成金の支給対象となりません。 (雇用関係助成金支給要領)
  • 出向労働者を交換しあうこととなるものは出向とは認められませんすなわち出向元事業所において雇入れ助成の対象となる労働者や他の事業主から本助成金などの支給対象となる出向労働者を受け入れていないこと出向先事業所において出向者の受入れに際し自己の労働者について本助成金などの支給対象となる出向を行っていないことが要件となります。(雇用関係助成金支給要領、雇用調整助成金ガイドブック(令和7年8月1日現在))
  • 出向元事業所または出向先事業所のどちらか一方で賃金を100%負担する場合は雇用調整助成金の支給対象となりません。(雇用調整助成金ガイドブック(令和7年8月1日現在))
  • 出向に係る雇用調整助成金は事業主がその被保険者を出向させた場合雇用調整助成金または通年雇用助成金が支給される場合に限るにおいて当該出向の終了後に当該被保険者を再度出向させるときは当該再度の出向に関しては支給されません
    ただし当該再度の出向をさせた日の前日当該出向の終了の日の翌日から起算して6か月を経過した日以後の日である場合には支給されます。(則102条の3第5項)

  • 出向先事業主出向労働者の出向開始日の前の日から起算して6か月前の日から1年を経過した日までの間において当該出向者の受入れに際しその雇用する被保険者を事業主都合により離職させた事業主以外であることも要件とされています。(雇用関係助成金支給要領)

  • 教育訓練を行い賃金を支払った場合も支給対象となります

「出向」の要件

出向とは

雇用調整助成金では、景気の悪化などにより事業活動を縮小した企業が、労働者を解雇する代わりに他社へ出向させて雇用を維持した場合にも助成金の支給対象となります。

助成金の対象となる出向には、次のすべての要件を満たす必要があります。(則102条の3第1項2号ロ、雇用関係助成金支給要領


支給要件

要件 内容
① 対象期間内の出向 出向開始日が対象期間(1年間)内であること。
② 出向期間 出向期間が3か月以上で、出向開始日から1年以内に終了し、終了後は出向元へ復帰する予定であること。
③ 賃金水準 出向中の賃金がおおむね出向前と同程度であること。
④ 労使協定 出向の時期、対象者、賃金などについて、あらかじめ労使協定が締結されていること。
⑤ 本人の同意 出向する労働者本人の同意を得ていること。

出向の種類

出向には、次の2種類があります。

種類 内容
在籍出向 出向元の従業員としての地位を維持したまま、出向先で勤務すること。
移籍出向 一旦出向元を退職し、出向先へ移るものの、将来出向元へ復帰することを前提としている出向。

支給対象とならない主なケース

次のような出向は、雇用調整助成金の対象となりません。

 

① 実質的な配置転換

資本・経済・組織面で独立性が認められない企業間の出向は、実質的には配置転換と考えられるため、支給対象外です。

 

② 出向者の交換

互いに出向労働者を交換し合うような出向は認められません。

 

③ 賃金を100%どちらか一方が負担

出向元または出向先のいずれか一方が賃金を全額負担する場合は、助成金の対象となりません。

 

④ 短期間で同じ労働者を再度出向させる場合

同じ労働者について出向終了後に再度出向させる場合は、原則として助成金は支給されません。

ただし、前回の出向終了日の翌日から6か月以上経過した後に再度出向させる場合は、支給対象となります(則102条の3第5項)。

 

⑤ 出向先事業主が事業主都合離職を行っている場合

出向先事業主が、出向開始日前6か月から出向開始後1年までの間に、事業主都合による離職を発生させている場合は、原則として支給対象となりません。


ポイント

雇用調整助成金では、出向だけでなく、休業や教育訓練を実施し、所定の賃金を支払った場合も支給対象となります。

つまり、雇用を維持する方法として、

  • 休業
  • 教育訓練
  • 出向

の3つが支給対象となっています。

 

次のポイントがよく問われます。

  • 出向期間は3か月以上
  • 出向開始日は対象期間(1年間)内
  • 出向終了後は出向元へ復帰すること
  • 労使協定本人の同意が必要
  • 賃金をどちらか一方が100%負担する場合は支給対象外
  • 同じ労働者を再度出向させる場合は、6か月以上の間隔が必要

特定求職者雇用開発助成金

 

特定求職者雇用開発助成金とは

特定求職者雇用開発助成金とは、就職が特に困難な求職者を継続して雇い入れた事業主に対して支給される助成金です。

高年齢者、障害者、生活保護受給者、就職氷河期世代などの雇用を促進することを目的としています。

この助成金には、次の5つのコースがあります。(則110条1項、則附則15条の5第1項)


各コースの概要

コース 対象となる事業主
特定就職困難者コース 高年齢者や障害者など、就職が特に困難な人を、ハローワークまたは民間職業紹介事業者等の紹介により、継続して雇用する労働者として雇い入れた事業主
生活保護受給者等雇用開発コース 就労支援を受けている生活保護受給者等を、ハローワークまたは民間職業紹介事業者等の紹介により雇い入れた事業主
中高年層安定雇用支援コース 正規雇用の機会に恵まれなかった中高年層を、正規雇用労働者(短時間労働者を除く)として雇い入れた事業主
発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース 発達障害者または難治性疾患患者を継続雇用する労働者として雇い入れた事業主
成長分野等人材確保・育成コース(当分の間) 就職困難者をデジタル・グリーン分野へ雇い入れ、または未経験者を育成し賃金を引き上げた事業主

主な対象者

 

① 特定就職困難者コース

主な対象者は次のとおりです。

  • 60歳以上の者
  • 身体障害者(65歳未満)
  • 知的障害者(65歳未満)
  • 精神障害者(65歳未満)
  • 母子家庭の母など(65歳未満)
  • 父子家庭の父(65歳未満)

② 中高年層安定雇用支援コース

主な対象者は、次のすべてに該当する者です。

  • 35歳以上60歳未満
  • 過去5年間に通常の労働者として雇用された期間の合計が1年以下
  • 雇入れ日前1年間に通常の労働者として雇用されていない

いわゆる就職氷河期世代など、正規雇用の機会に恵まれなかった中高年層が主な対象となります。


③ 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース

対象者は次のとおりです。

  • 発達障害者(65歳未満)
  • 難治性疾患患者(身体障害者・知的障害者・精神障害者を除く)

④ 成長分野等人材確保・育成コース

対象となる事業主は、次のいずれかに該当します。

  • 就職困難者をデジタル分野・グリーン分野の業務へ雇い入れる。
  • 未経験職種への就職を希望する就職困難者を雇い入れ、人材育成を行ったうえで賃金を引き上げる。

ポイント

特定求職者雇用開発助成金は、就職が困難な人の雇用を促進するための助成金です。

そのため、多くのコースで共通して、

  • ハローワークまたは民間職業紹介事業者等の紹介による雇入れ
  • 継続して雇用する労働者として雇い入れること

が支給要件となっています。


 

「どのコースが、どの対象者を支援するものか」

コース キーワード
特定就職困難者コース 高年齢者・障害者
生活保護受給者等コース 生活保護受給者
中高年層安定雇用支援コース 就職氷河期世代・35~59歳
発達障害者・難治性疾患患者コース 発達障害・難病
成長分野等人材確保・育成コース デジタル・グリーン・人材育成

まずは「誰を雇い入れた場合の助成金か」を押さえると、各コースの違いを整理しやすくなります。

能力開発事業

 

能力開発事業とは、労働者の職業能力の開発・向上を支援するために国が実施する事業です。

事業主による職業訓練への助成や、公共職業訓練の実施、キャリア形成の支援などを通じて、労働者が能力を高め、安定した職業生活を送れるよう支援することを目的としています。(法63条1項)


能力開発事業の内容

能力開発事業には、次の9つの事業があります。

事業 内容 主な制度・助成金
① 職業訓練への助成 事業主等が実施する職業訓練を支援する。 広域団体認定訓練助成金、認定訓練助成事業費補助金、人材開発支援助成金
② 公共職業能力開発施設の設置・運営 公共職業能力開発施設や職業能力開発総合大学校を設置・運営する。 公共職業能力開発施設、職業能力開発総合大学校
③ 職業講習等の実施 求職者や退職予定者に対し、再就職に必要な知識・技能を習得させる。 職場適応訓練、介護労働講習
④ 有給教育訓練休暇への助成 有給教育訓練休暇を導入する事業主を支援する。 人材開発支援助成金
⑤ 労働者への職業訓練支援 労働者への職業訓練や、事業主が行う職業訓練を支援する。 人材開発支援助成金
⑥ キャリアコンサルティングの推進 労働者のキャリア形成を支援する。 キャリアコンサルティング
⑦ 技能検定の実施支援 技能検定の実施や運営を支援する。 中央職業能力開発協会費補助金、指定試験機関費補助金など
⑧ 高年齢者能力開発事業 地域における高年齢者の能力開発を推進する。 同意地域高年齢者就業機会確保計画に係る事業
⑨ その他の能力開発事業 労働者の能力開発・能力向上のために必要な事業を行う。 人材開発支援助成金

主な制度

 

① 広域団体認定訓練助成金

中小企業事業主の団体やその連合団体が実施する認定職業訓練を支援するための助成金です。(則122条)


② 認定訓練助成事業費補助金

都道府県が、認定職業訓練を実施する事業主等に対して助成や援助を行う場合、その経費の一部を国が補助する制度です。(則123条)


③ 職場適応訓練

受給資格者、高年齢受給資格者または特例受給資格者のうち、公共職業安定所長が再就職のために必要と認めた者を対象に実施される訓練です。(則130条)


④ 介護労働講習

介護労働者または介護労働者になろうとする者を対象に、介護に必要な知識や技能を習得させるための講習です。(則131条)


ポイント

能力開発事業は、大きく分けると次の3つに整理できます。

  • 職業訓練への助成
  • 公共職業訓練・講習の実施
  • 労働者のキャリア形成・能力向上の支援

また、**「人材開発支援助成金」**は、

  • 職業訓練への助成
  • 有給教育訓練休暇への助成
  • 労働者への職業訓練支援
  • その他の能力開発事業

など、複数の事業で活用される代表的な助成金です。


9つの事業を細かく暗記するよりも、能力開発事業は「人材育成・能力向上」を目的とする事業であることを押さえることが重要です。

特に、次の制度は頻出です。

  • 人材開発支援助成金
  • 職場適応訓練
  • 介護労働講習
  • 技能検定
  • キャリアコンサルティング

 

覚え方

  • 雇用安定事業=雇用を守る(助成金中心)
  • 能力開発事業=人を育てる(教育・訓練・能力開発)

助成金(雇用保険二事業)整理

 

助成金名 雇用保険二事業 対象 内容
キャリアアップ助成金 雇用安定事業 非正規雇用労働者 正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対する助成
人材開発支援助成金 能力開発事業 おもに正規雇用労働者 労働者に訓練を実施した事業主に対する訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等の助成

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