女性の就業制限業務

女性の坑内労働

① まず結論(ざっくり)

  • 妊娠中や産後の女性 → 原則NG(かなり厳しい)
  • 未成年(18歳未満)→ 完全NG 男女共通
  • 18歳以上の一般女性 → 一部制限あり

 

② 人ごとのルール

 

① 妊娠中の女性

完全に禁止

  • 坑内の仕事は一切できない

理由:母体や胎児への危険が大きいから


 

② 産後1年以内の女性(「やりたくない」と言っている場合)

完全に禁止

  • 本人が「やりません」と言えば、全部NG

 

③ 産後1年以内の女性(特に拒否していない場合)

一部だけ禁止

  • 特に危険な仕事はNG
    (例:人力での掘削など)

※「やる意思があっても、危ない作業はさせない」という考え


 

④ 18歳以上の一般女性

一部だけ禁止

  • 危険・有害な作業はNG
    (例:重労働の掘削など)

 

⑤ 18歳未満(男女問わず)

完全に禁止

  • 坑内作業は一切できない

理由:成長途中で危険が大きい


 

③ 全体のイメージ(重要)

坑内労働の制限はこんな優先順位です

  • 未成年 → 絶対NG
  • 妊婦・産婦 → ほぼNG
  • 一般成人 → 一部OK(危険作業はNG)

 

④ ポイント

  • 「妊婦=全面禁止」は超重要
  • 「産後1年」は申出の有無で扱いが変わる
  • 「18歳未満=全面禁止」は男女共通

使用者は、次の女性については、それぞれに掲げる坑内業務に就かせることができない

(法64条の2、平成18年10月11日基発1011001号、雇児発1011001号)

 

1 妊娠中の女性妊婦 坑内で行われるすべての業務が禁止
2 産後1年を経過しない女性
産婦従事しない旨の申出あり
坑内で行われるすべての業務が禁止
3 産後1年を経過しない女性
産婦従事しない旨の申出なし
人力により行われる掘削の業務その他の女性に有害な業務として厚生労働省令で定めるものが禁止
4 満18歳以上の一般女性 人力により行われる掘削の業務その他の女性に有害な業務として厚生労働省令で定めるものが禁止
5 満18歳未満の女性・男性法63条 坑内で行われるすべての業務が禁止
原則 満18歳以上の女性・男性 原則として坑内労働が可能

危険有害業務の就業制限

使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性妊産婦)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠出産哺育などに有害な業務に就かせてはならない。(法64条の3第1項)

 

女性労働者に対する就業制限のまとめ

 

  危険有害業務の就業制限 重量物
(断続)30Kg以上 
(継続)20Kg以上
有毒物 振動工具 ボイラーなど19業務 深所
5m以上
高所
​5m以上

一般の女性

(満18歳以上の女性)
(女性則3条)

24業務のうち、女性の妊娠または出産に係る機能に有害である業務として厚生労働省令で定める2業務の就業制限

  1. 断続作業の場合は30キログラム以上継続作業の場合は20キログラム以上重量物を取り扱う業務(女性則2条1項1号)
  2. 妊娠や出産・授乳機能に影響のある塩素化ビフェニル、鉛およびその化合物、トルエンなどの化学物質を扱う作業場のうち一定の業務(女性則2条1項18号)
禁止 禁止        
産後1年を経過しない女性
産婦
(女性則2条2項)

24業務のうち、(3業務)の就業制限

  1. 重量物を取り扱う業務
  2. 一定の有害物を発散させる場所における一定の業務
  3. さく岩機、鋲打機等身体に著しい振動を与える機械器具を用いて行う業務

 

ボイラーの取扱いの業務、ボイラーの溶接の業務、つり上げ荷重が5トン以上のクレーン若しくはデリックの運転の業務など19業務については、使用者にその業務に従事しない旨を申し出たときは就業制限

禁止 禁止 禁止 従事しない旨申し出た場合は禁止    
妊娠中の女性妊婦
(女性則2条1項)
女性則2条1項に規定するボイラーの取扱いの業務など24業務就業制限 禁止 禁止 禁止
対象者 重量物 有毒物 振動工具 ボイラー等19業務 深所・高所(5m以上)
一般女性(18歳以上) ❌禁止(断続30kg以上/継続20kg以上) ❌一部禁止(生殖機能に有害な物質)
産後1年未満の女性 ❌禁止 ❌禁止 ❌禁止 ⚠申出があれば禁止
妊娠中の女性 ❌禁止 ❌禁止 ❌禁止 ❌禁止 ❌禁止

補足(重要ポイント)

  • 一般女性

    • 原則は働けるが、「身体・生殖機能に影響のある一部業務のみ制限」

    • 特に重量物と有害化学物質がポイント

  • 産後1年未満(産婦)

    • 制限が一気に広がる

    • ただしボイラー等は「本人が申し出た場合のみ禁止」

  • 妊婦

    • 最も厳しい

    • 危険有害業務は原則すべて禁止


実務での理解(超重要)

現場ではこう覚えると楽です:

  • 一般女性 → 一部だけNG

  • 産婦 → かなりNG(+申出制あり)

  • 妊婦 → ほぼ全部NG

他の軽易な業務への転換

使用者は、「妊娠中の女性」が「請求した場合においては、他の軽易な業務に「転換」させなければならない。(法65条3項)

 

他の軽易な業務への転換

妊娠中の女性妊婦 請求できる
産後1年を経過しない女性産婦 請求できない

産前の規制

 

使用者は、6週間多胎妊娠の場合にあっては、14週間以内に出産する予定の女性休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。(法65条1項)

  • 産前休業については本人が休業することを請求しなければ引き続き就業させることができます

出産当日は、産前6週間に含まれる。(昭和25年3月31日基収4057号)

産後の規制

 

使用者は、原則として、産後8週間を経過しない女性就業させてはならない。(法65条2項)

  1.  使用者は、産後6週間を経過しない女性について、当該女性が就業を請求した場合であっても、その者を就業させてはならない
    1. 産後6週間、「請求の有無にかかわらず就業禁止です
  2.  産後6週間を経過した女性就業を請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることはできる。

出産の定義

 

産前産後休業に係る「出産」とは妊娠4か月以上1か月は28日として計算する。したがって、4か月以上というのは、85日以上のことである)の分娩とし、生産のみならず早産流産死産をも含むものとする。(昭和23年12月23日基発1885号)

  • 「生産(しょうさん、しょうざん)」とは、子を産むことをいいます。なお、「出産」の定義は、各法共通です。

妊娠中絶」であっても、妊娠4か月以後行った場合には、出産に含まれる。(昭和26年4月2日婦発113号)

女性労働者が妊娠中絶を行った場合、「産前6週間の休業の問題は発生しませんが妊娠中絶を妊娠4か月以後行った場合には、「産後の休業について定めた法65条2項の適用があります。(昭和26年4月2日婦発113号)

妊娠4か月を過ぎて人工流産を行った者が、産後休暇をとらず出勤を続け、1か月後から産後休暇を請求したとしても、産後休業は人工流産を行った日を基準として計算したその後の8週間をいうため、その期間中に出勤した期間があっても、その期間だけ延長されるようなことはありません。(昭和33年9月29日婦発310号)

登録支援/有料職業紹介のご相談はこちら

 

お問い合わせはこちらから

芸術家×起業家

 

お     一般社団法人芸商橋
 

               BusinessArtBridge

 

サイト内検索

サイドメニュー