就職拒否などによる給付制限

雇用保険の受給者が、正当な理由なくハローワークが紹介した仕事などを拒否すると、失業手当(基本手当)の支給が制限されます。ただし、拒否した理由が正当なものであれば、給付制限の対象にはなりません。

 

ポイント

 

  • 原則として、紹介された職業や公共職業訓練等を正当な理由なく拒否すると給付制限を受ける。
  • 能力に適さない職業不当に低賃金の職業その他正当な理由がある場合は給付制限を受けない。
  • 一般被保険者では、転居が困難な場合争議中の事業所への紹介も例外となる。
  • 日雇労働求職者給付金は、一般被保険者より例外事由が少ない点に注意する。

目 次

  1. 就職拒否または受講拒否があった場合の給付制限
    1. 就職拒否または受講拒否があった場合の給付制限(例外)
  2. 育児休業に係る「子」
    1. 育児休業給付金における「子」として取り扱われる者
  3. 育児休業給付金の額
  4. 支給単位期間中に事業主から賃金が支払われている場合

就職拒否または受講拒否があった場合の給付制限

 

■結論

ハローワークの紹介や指示を断ると、1か月間お金が止まる


 

■対象になる行為(2つだけ覚えればOK)

 

① 仕事の紹介を断る

  • ハローワークが紹介した仕事を
    正当な理由なく断った場合

② 職業訓練を断る

  • ハローワークが「受けなさい」と指示した訓練を
    正当な理由なく拒否した場合

 

■ペナルティ内容

その日から1か月間、給付ストップ

対象になるお金

  • 基本手当(いわゆる失業手当)
  • 技能習得手当
  • 寄宿手当
  • 傷病手当
  • 高年齢求職者給付金
  • 特例一時金

ほぼ全部止まると思ってOK


 

■ポイント

 

「正当な理由」があればOK

例えば

  • 通勤不可能な距離
  • 条件が明らかに不適切

こういう場合は制限されない


● 1回断るだけで発動する

何回もじゃなくて 1回でもアウトになる可能性あり


 

■イメージ

ハローワーク
「この仕事どうですか?」
「この訓練受けてください」

本人
「やりません」

結果
1か月お金ストップ


■一言まとめ

「紹介された仕事・訓練を理由なく断ると、1か月失業給付が止まる」

 

原則
(受講後の延長給付以外の訓練延長給付含む)

延長給付中
訓練延長給付は受講の延長給付に限る
日雇労働求職者給付金
就職拒否 拒んだ日から起算して

1か月間不支給

以降不支給 7日間不支給
(法52条1項)
訓練拒否
指導拒否 1か月間を超えない範囲(1か月間)で不支給 以降不支給
不正受給   以降不支給 以降不支給 その月+3か月 不支給

就職拒否または受講拒否があった場合の給付制限(例外)

雇用保険は、受給資格者が積極的に就職しようとすることを前提とした制度です。そのため、公共職業安定所(ハローワーク)が紹介した職業への就職や、公共職業訓練等の受講を正当な理由なく拒否した場合には、一定期間、基本手当などが支給されない給付制限を受けます。(法32条)

もっとも、受給資格者に無理な就職や受講を強いるものではないため、正当な理由がある場合には給付制限は行われません。

給付制限が行われない場合 一般被保険者(基本手当等) 日雇労働求職者給付金
① 能力に適さない職業等 紹介された職業又は公共職業訓練等が、受給資格者の能力からみて不適当であると認められるとき 紹介された業務が、その者の能力からみて不適当であると認められるとき
具体例 建築、電気配線、潜水作業など、専門知識・技能を要する業務に、能力のない者が紹介された場合 同左
② 転居が困難な場合 就職又は公共職業訓練等を受けるため住所又は居所を変更する必要があり、その変更が困難であると認められるとき 該当なし
③ 賃金が不当に低い場合 同一地域・同種・同程度の技能に係る一般の賃金水準に比べて不当に低いとき 同左
具体例 就職先の賃金の手取額が、受けることができる基本手当のおおむね100%より低い場合など 同左
④ 労働争議中の事業所 職業安定法20条に該当する事業所(ストライキ・ロックアウト等)に紹介されたとき 該当なし
⑤ その他正当な理由 その他正当な理由があるとき その他正当な理由があるとき
具体例 地域の慣行と比較して労働条件が著しく不当な場合、1か月以上の賃金不払(賃金の3分の1超の未払いを含む。ただし将来支払われることが明らかな場合を除く。)の事業所に紹介された場合など その他社会通念上正当と認められる理由がある場合

 

ポイント

 

  • 一般被保険者は、例外事由が5項目あります。
  • 日雇労働求職者給付金は、例外事由が3項目のみで、「転居が困難な場合」と「労働争議中の事業所への紹介」は含まれません。
  • 「能力に適さない職業」「賃金が不当に低い職業」「その他正当な理由」は、一般被保険者・日雇労働求職者給付金のいずれにも共通する例外事由です。

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