2025-09-15
特別加入者については、次の場合に保険給付の全部または一部を行わないことができる(支給制限が行われる)。
(法34条1項4号、法35条1項7号、法36条1項3号)
中小事業主等
  • 事故が特別加入保険料第1種特別加入保険料の滞納期間中(督促状の指定期限後の期間に限る)に生じたものであるとき
  • 業務災害の原因である事故が、中小事業主の故意または重大な過失によって生じたものであるとき
一人親方等 事故が特別加入保険料第2種特別加入保険料の滞納期間中(督促状の指定期限後の期間に限る)に生じたものであるとき
海外派遣者 事故が特別加入保険料第3種特別加入保険料の滞納期間中(督促状の指定期限後の期間に限る)に生じたものであるとき

特別加入保険料を滞納している期間中の支給制限は特別加入者すべてが対象です

支給制限であって、「費用徴収ではない点に特に注意してください

特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、政府は、当該事故に係る保険給付の支給制限を行うことができるが、当該支給制限は、療養を開始した日(即死の場合は事故発生の日)の翌日から起算して3年以内の期間において支給事由の生じたものに限って行われる。(平成5年6月22日発労徴42号・基発404号)

一人親方等の場合、特別加入団体が保険料を滞納することになります。事業主とみなされる特別加入団体は、あくまでも保険技術上の擬制事業主であって、保険料の実質的負担者は特別加入している一人親方等です。一人親方等に100%の保険給付を行い、それに要する費用を特別加入団体から費用徴収することは不合理であり、保険事務が煩雑になるため、「費用徴収ではなく支給制限が行われます

特別加入者に保険給付の支給制限が行われた場合特別支給金の支給についても同様に支給制限が行われます

 

 

労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡またはその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。(法12条の2の2第1項)

  • 「直接の原因」とは、労働者の故意の行為によって、直接的かつ即座に引き起こされたことを指します。他の要因が介在する余地が極めて少ない、密接な因果関係といえます。

 

労災保険法
費用徴収
費用徴収事業主に対する規定
成立届未提出 故意 100%
重大な過失 40%
一般保険料を滞納している期間 滞納率
(最大40%)
故意または重大な過失により生じさせた業務災害 30%

 

  労災保険法

国民年金法

厚生年金保険法

健康保険法
支給制限
支給制限労働者本人に対する規定
故意に
(わざと)
絶対的支給制限 絶対的支給制限 絶対的支給制限
故意の犯罪行為(無免許飲酒運転など)

相対的給付制限

  • 原則 30%減額 「休」「傷」「障」
  • 原則 10日減額 「休」「傷」
相対的給付制限
重大な過失(闘争・泥酔等) 相対的給付制限
療養に関する指示違反 相対的給付制限(一部)
命令違反 一時差止め 支給停止 相対的給付制限
届出義務違反 一時差止め

全部不支給

健康保険法(国民健康保険法及び高齢者医療確保法)と年金給付のある法律でルールが異なる。

 

労災保険法 健康保険法 国民年金法・厚生年金保険法
労働者が、故意負傷、疾病、障害若しくは死亡またはその直接の原因となった事故を生じさせたとき 自己の故意の犯罪行為、又は故意に給付事由を生じさせたとき

故意に障害又はその直接の原因となった事故を生じさせた場合

  • これを支給事由とする障害基礎年金は支給しない
  • 当該障害を支給事由とする障害厚生年金又は障害手当金は支給しない
   

被保険者又は被保険者であった者を故意に死亡させた者

  • 遺族基礎年金、寡婦年金又は死亡一時金は支給しない
  • 遺族厚生年金は支給しない
   

被保険者又は被保険者であった者の死亡前に、その者の死亡により遺族基礎年金又は死亡一時金(遺族厚生年金)の受給権を有する者を故意に死亡させた者

  • 遺族基礎年金又は死亡一時金は支給しない
  • 遺族厚生年金は支給しない

使用者は、労働者の死亡または退職場合において、権利者の請求があったとき、争いがある部分を除き、7日以内賃金を支払い積立金保証金貯蓄金その他名称のいかんを問わず労働者権利に属する金品を返還しなければならない。(法23条1項)

賃金または金品に関して争いがある」場合においては、使用者は、異議のない部分を、7日以内に支払い又は返還しなければならない(法23条2項)

7日以内

労働基準法本則施行規則において7日以内とされているのは
法23条金品の返還則47条1項2項障害補償遺族補償及び葬祭料です

 

法23条   
  1. 使用者は、労働者の死亡または退職場合において、権利者の請求があったとき、争いがある部分を除き、7日以内賃金を支払い積立金保証金貯蓄金その他名称のいかんを問わず労働者権利に属する金品を返還しなければならない
  2. 賃金または金品に関して争いがある」場合においては、使用者は、異議のない部分を、7日以内に支払い又は返還しなければならない
則47条
  1. 障害補償は、労働者の負傷又は疾病がなおった後身体障害の等級が決定した日から7日以内にこれを行わなければならない。
  2. 遺族補償及び葬祭料は、労働者の死亡後遺族補償及び葬祭料を受けるべき者が決定した日から7日以内にこれを行い又は支払わなければならない。

労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合

  •  労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合には、原則として、解雇予告または解雇予告手当の支払いを要しない。(法20条1項ただし書)
    •  この場合には、その事由について、所轄労働基準監督署長の認定を受けなければならない。(法20条3項、則7条)

 

労働者の帰責性が軽微なとき原則として使用者は解雇予告及び解雇予告手当の支払いをしなければなりません

 

 

労働者の責に帰すべき事由には次のようなものがある。
(昭和23年11月11日基発1637号、昭和31年3月1日基発111号)

1 極めて軽微なものを除き、事業場内における盗取横領傷害など刑法犯に該当する行為のあった場合
2 賭博、風紀紊乱(ふうきびんらん)などにより職場規律を乱し他の労働者に悪影響を及ぼす場合
3 雇入れの際の採用条件の要素となるような経歴を詐称した場合
4 出勤不良や、度重なる欠勤・遅刻などがあり、注意指導しても改善が見られない場合

労働基準法は、労働基準法の定める基準に達しない労働条件を定める労働契約について、その部分無効とするだけでなく、無効となった部分を労働基準法所定の基準で補充することも定めている。(法13条)

  勤務8時間で休憩30分付与という労働契約
強行的効力=無効とする 勤務8時間で休憩30分付与
直律的効力=基準で補充する 勤務8時間で休憩45分付与
  • 労働者を故意に死亡させた者は、遺族補償給付を受けることができる遺族にはならない
    (法16条の9第1項、法22条の4第3項)
    • 過失は含みません。
  • 労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることができる先順位または同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させたは、遺族補償年金を受けることができる遺族とならない
    (法16条の9第2項、法22条の4第3項)
    • 後順位の遺族となるべき者を故意に死亡させても遺族からは排除されません
  •  遺族補償年金を受けることができる遺族が、遺族補償年金を受けることができる先順位または同順位の他の遺族故意に死亡させたときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなる。この場合において、その者が遺族補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は、消滅する。
    (法16条の9第4項、法22条の4第3項)

 

 

業務災害及び複数業務要因災害の認定

傷病(補償)年金の支給決定

 

傷病(補償)年金は、労働者の請求に基づいて行われるのではなく、支給要件を満たした場合に、所轄労働基準監督署長が「職権」により支給の決定を行う。(則18条の2第1項、則18条の13第2項)

  • 保険給付は労働者などからの請求に基づいて行われるのを原則としますが傷病(補償)年金職権により支給の決定が行われます

 

療養開始後1年6か月を経過した日において治っていない労働者は、1年6か月を経過した日以後1か月以内に、傷病の状態等に関する届提出しなければならない。(則18条の2第2項、則18条の13第2項)

  • 所轄労働基準監督署長傷病(補償)年金の支給を決定するため、「傷病の状態等に関する届を提出させます

 

療養開始後1年6か月を経過した日において、傷病等級に該当しないため休業補償等給付を引き続き支給されることとなった労働者は、毎年1月1日から同月末日までのいずれかの日の分休業補償給付請求書提出する際に、その請求書に添えて「傷病の状態等に関する報告書を提出しなければならない。(則19条の2第1項)

療養開始後「1年6か月経過後」の流れ

 

療養開始 
1年6か月経過
1か月以内に傷病の状態等に関する届書(則18条の2)提出 
支給決定の判断
【年金化の場合】 【継続の場合】
傷病(補償)年金 休業(補償)給付

 年1回「定期報告書(則12条)」を提出        

        

  • 6/30まで提出〔4~6月生まれ〕
  • 10/31まで提出〔7~12月生まれ〕

年1回「傷病の状態等に関する届書(則19条の2)」を提出

 

  • 1/1~1/31まで提出

1年6か月

 

労災保険法         休業給付基礎日額の最低・最高限度額 休業給付基礎日額については、療養を開始した日から起算して 1年6か月 を経過した日以後のものについては、年齢階層別の最低・最高限度額が適用される。
傷病(補償)等年金の支給要件 傷病(補償)等年金は、業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後 1年6か月 を経過した日において、又は同日後に、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する。
健康保険法 傷病手当金の支給期間 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から通算して 1年6か月間 である。
厚生年金法 障害認定日 初診日から起算して 1年6か月 を経過した日
(その期間内においてその傷病が治った場合においては、その日)

傷病補償年金の額は、傷病等級に応じ、次の通りである。(法18条1項、法23条2項、則18条1項、則別表第2)

傷病等 年金額
第1級 常に介護を要するもの 給付基礎日額313日分
第2級 随時介護を要するもの 給付基礎日額277日分
第3級 常に労務に服することができないもの 給付基礎日額245日分
  • 傷病等級に該当する障害の程度は、「労働能力喪失率を基準として定められています第1級から第3級についてはいずれも労働能力喪失率100分の100完全労働不能とされていますかなり重篤な状態といえます
  • 傷病等級と障害補償年金に用いる障害等級1級から3級同一内容です
  • 障害の程度は、「6か月以上の期間にわたって存する障害の状態により認定される。(則18条2項)
  内容 
通勤災害に係る介護 負傷,疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態にある介護
(「日常生活上必要な行為」とされる)
傷病(補償)等年金の障害の状態  6か月以上の期間にわたって存する障害の状態

法38条の2、則24条の2第3項
1 労働者労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定することが困難な場合は、所定労働時間労働したものとみなす
ただし、当該
業務を遂行するためには通常、所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、当該業務の遂行通常必要とされる時間労働したものとみなす


2 前項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労使協定があるときは、その協定で定める時間を同項ただし書の当該業務の遂行通常必要とされる時間とする。


3 使用者は、前項の協定で定める時間が法定労働時間以下である場合を除き、同協定を行政官庁所轄労働基準監督署長)に届出なければならない。



則24条の2第2項
 法第38条の2第2項の労使協定労働協約による場合を除く。)には、有効時間の定めをするものとする。

 

採用の要件

事業場外労働のみなし労働時間制
要件 労働者労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合
使用者が労働時間を算定することが困難な場合
効果 原則 所定労働時間労働したものとみなす
例外 (通常、所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合)
通常必要とされる時間労働したものとみなす

(昭和63年1月1日基発1号)
事業場外労働のみなし労働時間制
は、事業場外で労働する場合で、使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間の算定が困難な業務が増加していることに対応して、当該業務における労働時間の算定が適切に行われるために設けられました

  • 事業場外労働のみなし労働時間制を導入するにあたって、「労使協定の締結が必ず必要なわけではありません

 

 

 

みなし労働時間制
  1. 事業場外労働のみなし労働時間制 本ページ
  2. 専門業務型裁量労働制
  時間・日数 根拠条文・計算式
1日の労働時間 8時間 322項
1週間の労働時間 40時間 321項
年間の労働時間 2,085時間 365日÷7日(1週間)= 52.14週間
52.14週 × 40時間 = 2,085時間
月の労働時間 173.75時間 2,085時間 ÷ 12か月= 173.75時間
年間休日 105日

2,085時間 ÷ 8時間= 260.6
365日 – 260労働日 = 105日

法7条
 使用者は、労働者労働時間中に、選挙権その他公民としての権利行使し、又は公の職務執行するために必要な時間請求した場合においては、拒んではならない。ただし、権利の行使又は公の職務執行妨げがない限り、請求された時刻変更することができる。

 

公民としての権利

「公民」とは、国家または公共団体の公務に参加する資格ある国民をいい、
「公民としての権利」とは、公民に認められる国家または公共団体の公務に参加する権利をいう。
(昭和63年3月14日基発150号)
公民としての権利 該当しないもの
  1.  公職の選挙権及び被選挙権
  2.  最高裁判所裁判官の国民審査
  3.  地方自治法による住民の直接請求
  4.  行政事件訴訟法による民衆訴訟
  5.  選挙人名簿に関する訴訟や選挙または当選に関する訴訟
  1.  個人としての訴権の行使
  2.  他の候補者のための選挙運動

法4条
 使用者は、労働者女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。

 

  • 法4条は、「賃金についてのみ規定したものである。賃金以外の労働条件についての差別的取扱いについては法4条違反とはならない。しかしながら、一定の性別を理由とする差別的取扱いの禁止については、男女雇用機会均等法などに規定があるため、男女雇用機会均等法等違反に問われることはある
  •  法4条の趣旨は、わが国における従来の国民経済の封建的構造のため、男性労働者に比較して一般に低位であった女性労働者の社会的経済的地位の向上を賃金に関する差別待遇の廃止という面から実現しようとするものである。(平成9年9月25日基発648号)
2025-08-23

法3条
 使用者は、労働者国籍信条または社会的身分理由として、賃金労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。

職制上の地位

待遇に差異のある「臨時工」と「常用工」や「工員」と「職員」といった事業場における職制上の地位の区別は、差別的取扱いには含まれない

  • 「工員は制服だけど、職員はスーツ」とか、「正社員は賞与があるけれど、アルバイトにはない」とかは、必ずしも差別的取扱いには当たらないということです。
     ただし、「仕事内容がほぼ同じなのに不合理な差がある場合」などは、パートタイム・有期雇用労働法などで問題になるケースもあります。

 

判例(昭和48年12月12日最高裁判所大法廷三菱樹脂事件)
 労働基準法3条は労働者信条によって賃金その他の労働条件につき差別することを禁じているが、これは、雇入れ後における労働条件についての制限であって、雇入れそのものを制約する規定ではない
 また、思想信条を理由とする雇入れの拒否を直ちに民法上の不法行為とすることができないことは明らかであり、その他これを公序良俗違反と解すべき根拠も見出すことはできない
 右のように、企業者が雇用の自由を有し、思想信条を理由として雇入れを拒んでもこれを目して違法とすることができない以上、企業者が、労働者の採否決定にあたり、労働者思想信条調査し、そのためその者からこれに関連する事項についての申告を求めることも、これを法律上禁止された違法行為とすべき理由はない
 もとより、企業者は、一般的には個々の労働者に対して社会的に優越した地位にあるから、企業者のこの種の行為が労働者思想信条の自由に対して影響を与える可能性がないとはいえないが、法律に別段の定めがない限り、右は企業者の法的に許された行為と解すべきである。
 また、企業者において、その雇用する労働者が当該企業の中でその円滑な運営の妨げとなるような行動、態度に出るおそれのある者でないかどうかに大きな関心を抱き、そのために採否決定に先立ってその者の性向思想等の調査を行なうことは、企業における雇用関係が、単なる物理的労働力の提供の関係を超えて、一種の継続的な人間関係として相互信頼を要請するところが少なくなく、わが国におけるようにいわゆる終身雇用制が行なわれている社会では一層そうであることにかんがみるときは、企業活動としての合理性を欠くものということはできない。

 

労働条件は、労働者使用者が、「対等の立場において決定すべきものである。(法2条1項)

  • 対等の立場」とは、形式的だけでなく、実質的に対等の立場を指す
    しかし、このような対等の立場は、
    個々の労働者使用者の間では事実上困難であるため、労働組合法により団結権、団体交渉権が認められ、これを確保する働きを行っている。
    この点、法2条は、「
    対等の立場の原則を明らかにしているだけであって、現実に労働組合があるかどうか、また、団体交渉で決定したかどうかについては、何ら問題としていない
  • 労働者使用者は、原則として、「平等な人格概念」であるが、その対等な人格者間の自由な契約秩序に労働基準法が介入して強行法的基準を設定しようとするのは、概念的な対等者間における「現実の力の差」と、労働者の人格から切り離すことのできない労働力の提供をその契約の内容とする労働契約の特質のためである。この「現実の力関係の不平等を解決することが労働法の理念であり、労働基準法においても、重大な視点となっている。

労働基準法1条

1 労働条件は、労働者人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。

 

2 労働基準法で定める労働条件の基準最低のものであるから、労働関係の当事者この基準を理由として労働条件低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

この基準を理由として

(昭和22年9月13日発基17号、昭和63年3月14日基発150号)

この基準を理由として」というのは、労働基準法に規定があることが、その労働条件低下の決定的な理由となっている場合をいう。したがって、社会経済情勢の変動など他に決定的な理由があれば、本法の基準を理由とするものでなく、本条に抵触するものではない

  • 会社の所定労働時間が7時間である場合において労働基準法における法定労働時間が8時間であることを理由に所定労働時間を8時間に変更することなどは許されません
  • 労働者と使用者が合意しても労働基準法の基準を下回る労働条件の設定は無効です
  • ジクロルベンジジンジクロルベンジジンを含有する製剤その他の労働者重度の健康障害を生ずるおそれのある物で、政令で定めるものを製造しようとする者は、あらかじめ厚生労働大臣の許可を受けなければならない。(法56条1項)
  • 製造許可物質には、第1類物質及び石綿分析用試料等が該当する。(令17条、令別表第3第1号)
  第1類物質
(令別表第3第1号)
製造等禁止物質(法55条)(→危険性のある疾病)
(令16条)
対象物質
  1.  ジクロルベンジジン及びその塩
  2.  アルファーナフチルアミン及びその塩
  3.  塩素化ビフェニル(別名PCB
  4.  オルトートリジン及びその塩
  5.  ジアニシジン及びその塩
  6.  ベリリウム及びその化合物
  7.  ベンゾトリクロリド
  8.  1.から6.までに掲げる物をその重量の1パーセントを超えて含有し、または7.に掲げる物をその重量の0.5パーセントを超えて含有する製剤その他の物(合金にあっては、ベリリウムをその重量の3パーセントを超えて含有するものに限る)
  1.  黄りんマッチ燐中毒壊疽えそ
  2.  ベンジジン及びその塩膀胱がん
  3.  4ーアミノジフエニル及びその塩→膀胱がん
  4.  石綿(次に掲げる物で厚生労働省令で定めるものを除く)→肺がん中皮腫
    イ. 石綿の分析のための試料の用に供される石綿
    ロ. 石綿の使用状況の調査に関する知識または技能の習得のための教育の用に供される石綿
    ハ. イ.またはロ.に掲げる物の原料または材料として使用される石綿
  5.  4ニトロジフエニル及びその塩→膀胱がん
  6.  ビスクロロメチルエーテル肺がん
  7.  ベータナフチルアミン及びその塩→膀胱がん
  8.  ベンゼンを含有するゴムのりで、その含有するベンゼンの容量が当該ゴムのりの溶剤(希釈剤を含む)の5パーセントを超えるもの→白血病
  9.  2.、3.若しくは5.から7.までに掲げる物をその重量の1パーセントを超えて含有し、または4.に掲げる物をその重量の0.1パーセントを超えて含有する製剤その他の物
製造等の許可

あらかじめ厚生労働大臣の許可法56条1項)

  • 製造許可物質全国に流通する可能性がある

試験研究のため製造し、輸入し、または使用する場合で、あらかじめ都道府県労働局長の許可を受け、かつ、厚生労働大臣が定める基準に従って製造し、または使用するとき(令16条2項)

  • 製造等禁止物質については試験研究の目的であり流通範囲が限定的

特定機械等を製造しようとする者は、あらかじめ都道府県労働局長の許可を受けなければならない。(法37条1項)

特定機械等の手続きの流れ
  メーカー ユーザー
  • ボイラー(小型ボイラーなどを除く)                  
  • 第1種圧力容器(小型圧力容器などを除く)               
1.製造許可 2.製造 3.製造時等検査 4.設置 5.落成検査
(検査証)
6.性能検査(建設用リフト除く) 7.検査証の更新
  • つり上げ荷重が3トン以上スタッカー式クレーンは1トン以上クレーン
  • つり上げ荷重が2トン以上のデリック
  • 積載荷重が1トン以上のエレベーター
  • ガイドレールの高さが18メートル以上の建設用リフト(積載荷重が0.25トン未満のものを除く)
 
  • つり上げ荷重が3トン以上の移動式クレーン
  • ゴンドラ
3.製造時等検査
(検査証)
  5.設置報告書の届出
  都道府県労働局長   登録設計審査等機関   労働基準監督署長 登録性能検査機関  

製造の許可はボイラークレーンなどの個々のものについて行われますがすでに許可を受けているボイラー、クレーンなどと型式が同一であるものを製造しようとする場合には改めて製造許可を受ける必要はありません同型の特定機械等を製造する場合には改めての許可は必要ありません)。(ボイラー則3条1項、クレーン則3条1項)

製造業その他政令で定める業種に属する事業特定事業を除くの元方事業者は、その労働者である作業従事者及び関係請負人に係る作業従事者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、作業間の連絡及び調整を行うことに関する措置その他必要な措置を講じなければならない。法30条の2第1項)

  • その他政令で定める業種については現在定めがないため製造業造船業を除くと解釈します

     ※ 建設業は製造業には含まれないため、もとより該当しません。

  講ずべき措置
元方事業者(製造業)
  1. 作業間の連絡及び調整を行うことに関する措置
  2. その他必要な措置(合図の統一、標識の統一など)
製造業造船業を除くの元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該作業がクレーンなどを用いて行うものであるときは、当該クレーンなどの運転についての合図を統一的に定めこれを関係請負人に周知させなければならない。(則643条の3第1項)
特定元方事業者(建設業・造船業) 
  1.  協議組織の設置及び運営を行うこと。
  2.  作業間の連絡及び調整を行うこと。
  3.  作業場所を巡視すること。
  4.  関係請負人が行う労働者の安全または衛生のための教育に対する指導及び援助を行うこと。
  5.  「建設業を行う特定元方事業者にあっては、仕事の工程に関する計画及び作業場所における機械、設備などの配置に関する計画を作成するとともに、当該機械、設備などを使用する作業に関し関係請負人が労働安全衛生法または同法に基づく命令の規定に基づき講ずべき措置についての指導を行うこと。
  6.  1.~5.に掲げるもののほか、当該労働災害を防止するため必要な事項
 

業種のいかんを問わず元方事業者は、関係請負人及び関係請負人に係る作業従事者が、当該仕事に関し、労働安全衛生法または同法に基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行なわなければならない。(法29条1項)

  • 造船業鉄鋼業化学工業などではいわゆる構内下請企業(注の使用が一般的です
     この場合その事業の遂行の全般について権限と責任を有している元方事業者に関係請負人及びその労働者等に対する指導及び指示を負わせています
  • (注親企業元請企業の工場や事業所の敷地・構内においてその親企業から仕事を受注し作業を行う下請企業

 

元方事業者は、関係請負人または関係請負人に係る作業従事者が、当該仕事に関し、労働安全衛生法または同法に基づく命令の規定に違反していると認めるときは、是正のため必要な指示を行なわなければならない。(法29条2項)

  • 例えば、「元方事業者局所排気装置の設置保護具の使用健康診断の実施などを常時指導しなければならず、「元方事業者は下請負人がこれらに違反していると認めるときは是正のための指示を行うことになります

指示を受けた関係請負人または関係請負人に係る作業従事者は、当該指示に従わなければならない。(法29条3項)

  • 本条には罰則の定めは設けられていません。(法115条の3~法123条)
  主体 内容
法29条 元方事業者(全業種) 関係請負人への指導・是正指示義務 罰則なし 
法29条の2  元方事業者(建設業) 建設業における特定危険個所への技術的指導 罰則なし
法30条 特定元方事業者(建設業・造船業)     混在作業における労働災害防止措置の義務 罰則あり
法30条の2 元方事業者(製造業) 混在作業における連絡・調整義務 罰則あり
当分の間は、労働基準法の規定による退職手当の請求権はこれを行使することができる時から5年間、労働基準法の規定による賃金(退職手当を除く)の請求権はこれを行使することができる時から3年間、労働基準法の規定による災害補償その他の請求権(賃金の請求権を除く)はこれを行使することができる時から2年間行わない場合においては、時効によって消滅する。(附則143条3項)
  労働基準法 労災保険法 雇用保険法 徴収法
(労働保険の保険料の徴収等に関する法律)
2年
  • 災害補償
  • 年次有給休暇
  • 退職時の証明の請求
    (平成11年3月31日基発169号)
  • 療養(補償)等給付(療養の費用の支給に限る)
  • 休業(補償)等給付
  • 障害(補償)等年金前払一時金
  • 遺族(補償)等年金前払一時金
  • 葬祭料(葬祭給付)等
  • 介護(補償)等給付
  • 二次健康診断等給付
  • 失業等給付
  • 返還金等に係る金額の徴収

労働保険料等の徴収・還付


(時効)

第41条 労働保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から2年を経過したときは、時効によつて消滅する。
2 政府が行う労働保険料その他この法律の規定による徴収金の徴収の告知又は督促は、時効の更新の効力を生ずる。

3年 賃金(退職手当を除く)      
5年 退職手当
  • 障害(補償)等給付
  • 障害(補償)等一時金
  • 障害(補償)等年金差額一時金
  • 遺族(補償)等年金
  • 遺族(補償)等一時金
   

解雇予告手当については原則として時効の問題は生じません

 

  時効期間
  法115条 附則143条3項
賃金 5年 退職手当 5年
退職手当以外 当分の間、3年
災害補償等 2年  

アクセス

 

JR品川駅 港南口からスカイウェイにて直結(徒歩5分)

太陽生命品川ビル 28F 受付までお越しください

 

事務所概要
 

事務所名
ソリューション行政書士法人
所在地
〒108-0075 東京都港区港南2-16-2 太陽生命品川ビル28F
代表者名
深津重人 Fukatsu Shigeto
TEL
03-6555-5297
FAX
03-6771-8857
メール

solution@bridge2n.jp

WeChat

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